2011年7月7日
岩手県 万葉集にも詠まれるアジサイ
今年も一関市にある「みちのくあじさい園」が開園しました。
日本有数のアジサイの種類を誇り、園内を散策しながら様々なあじさいが楽しめます。
アジサイと言えば、江戸時代に来日した博物学者のシーボルトは、
ハイドランジア・オタクサと名付けました。
それ以前に違う学名がすでについていたため、正式な学名ではありませんが、
今でもオタクサの名前は使われています。
このアジサイですが、梅雨の季節の代名詞と思われがちですが、実は夏の季語で、
万葉集にも二首読まれています
「言問はぬ木すらあぢさゐ諸弟(もろと)らが練りのむらとにあざむかれけり」(読み人 大伴家持)
(物を言わない木にさえも、アジサイの色のように移ろいやすいものがあります。ましてや、手管に長けた諸弟の言うことに、私は簡単に騙されてしまいました。)
「あぢさゐの八重咲くごとく弥(や)つ代にをいませ我が背子見つつ偲はむ」(読み人 橘諸兄)
(紫陽花の花が八重に咲くように、何代も栄えておいで下さい、わが君。私は花を見るたび、あなた様を偲びましょう。)
平安後期になると、紀 貫之や藤原 定家などにより、さらに多くの詩が詠われるようになります。
現代になってもさまざまなミュージシャンが歌っています。
時代は変われど、心を捉え続けている花のようです。
雨が多く鬱々とする季節ではありますが、雨に打たれながらも色をさらに鮮やかにし、雨の季節の主役でありながら夏の季語でもあるアジサイのように、しっかりと前を見据えて、日々の学習に取り組み、夏の学習をより効果的なものにしていきましょう。
トライは頑張るみなさんを応援します。