2011年8月4日
岩手県 正しい意味を理解しよう
岩手県宮古市でウニ漁が解禁されました。
震災で被災し、例年よりも2カ月遅れのスタートとなりましたが、「久しぶりに海に出られてうれしかった」と笑顔で話す漁師たちの姿がみられました。
復興へ向けて、またひとつ前進となりました。
ウニは古くから世界中で食され、イタリアのポンペイの遺跡からも発掘されています。
このウニの口の中には、石灰質の5個の歯が付いており、発見者であるギリシャの哲学者アリストテレス(紀元前382~322)にちなんで「アリストテレスのランタン(提灯)」と呼ばれています。
アリストテレスは哲学者として有名ですが、彼の研究した学問は「哲学」をはじめ、「物理学」「天文学」「気象学」「動物学」「植物学」などの「自然学」、「形而上学」「倫理学」「政治学」など多岐にわたり、その博識さから、アレクサンドロス大王(マケドニア王 紀元前356~323)の家庭教師をつとめ、また、「万学の祖」とも呼ばれています。
当然のように、イスラム哲学者やキリスト教神学者など宗教界へも大きく影響を与え、後の地動説をめぐる争いの原因ともなりました。古代ギリシャにおいて科学の発展に大いに寄与したアリストテレスの説が、後の時代には逆に発展を遅らせる原因になってしまう皮肉な結果となっています。
どんなに素晴らしい思想でも、どんなに偉大な発見でも、それを受け取る側が正しく理解しているかどうかが重要だと感じさせるエピソードです。
みなさんも、いま学んでいることの正しい意味をしっかりと理解して、正しい知識を身につけるようにしましょう。