2011年10月12日
『岩手県 イベントに潜む歴史的背景』
宮古市で、「新撰組サミット」が開かれるそうです。
なぜ宮古市で新撰組なのでしょうか。
時をさかのぼる事140年あまり前。
年号はすでに明治へと変わり、幕府艦隊を率いて江戸を脱出した榎本武明は、仙台で敗走を続けていた幕府軍を収容し、函館一帯を占領しました。そして、占領した函館の地に箱館政権(蝦夷共和国とも呼ばれる)を樹立。
独立国家樹立後も明治新政府と交渉を続けるものの、進展はなく、戦闘は避けられない情勢となっていました。
当初は日本最大の海軍力を誇っていた、旧幕府艦隊も、たび重なる艦船の喪失と、新政府軍へ渡った新造艦との戦力差が大きく、劣勢は決定的となっていました。
この差を埋めるべく、前代未聞の作戦が決行されたのが、宮古湾海戦です。
1869年5月6日
新政府軍に渡った新造艦「甲鉄」を奪取すべく、旧幕府艦隊3艦が新政府艦隊が停泊する宮古湾へと突入しました。
この総指揮を執ったのが、元新撰組副長「土方歳三」です。
結果的に作戦は失敗に終わったものの、近代以降、世界的にも数少ないアボルタージュが、宮古湾で行われました。
このように、身近なイベントにも歴史的背景が潜んでいます。
歴史を知ることで、より一層、イベントや催しを楽しむことができるでしょうし、
身の回りの風景なども違った見え方をするかもしれません。
歴史は、教科書だけでなく、身の回りのことから調べていくと楽しみながら学習出来るのではないでしょうか。