教育プランナーブログ

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2011年9月

生物分野に関して、中学生が一番最初に学習する内容は「植物」である。また、学校の先生が持っている教科書に書いてある重要度では「植物」の重要度は極めて高い数値になっていることをご存知の生徒も多いと思う。

今回は、生物の分野は過去6年間でどのような出題がされたか、どの事実を重点的に学習するべきかに焦点を当てて過去問を分析していきたい。

 

生物の分野に関して、1年で学習する内容は「植物の生活と種類」等、2年で学習する内容は「動物の生活と種類」等、3年で学習する内容は「生物の細胞と生殖」になっている。過去6年間の出題を見ると、1年生の内容は5回、2年生の内容は5回、3年生の内容は4回の出題になっている。ただし、平成22年度の出題では、3年生の内容は1問のみに留まっており、3年生で学習する内容からの出題は、他の学年からの出題よりも少ないように思える。

 

平成18年度の問題では、気孔の観察に関することが問われていた。「気孔の数を調べるためには、観察した部分の気孔の数と何の面積と何の面積を調べればいいか」という内容の問いは、思考力を問うものになっている。理科では、教科書に載っている内容をそのまま述べる問題以外に、自分で考えて答える問題もこのように出題される。全体の気孔の数を調べるためには、観察している葉の面積が全体のどれだけにあたるか(割合)を考えればいいから、「全体の葉の面積」と「観察している箇所の葉の面積」を調べればいいのだが、出来なかった生徒も多かったのではないかと思う。また、近年「環境」に関心が高まっていることの流れから「気孔の葉が汚れていたのは何故か」という環境と関連付けた記述問題が出ている。この類題は、平成21年度にも出題されていることには注目したい。気孔に関しては、平成23年度にも出題されているが、気孔とは葉の裏側に多くあり、蒸散を行う場所だということは最低限押さえておきたい。また蒸散とは、「生きている植物の体から水が水蒸気となって空気中に出て行く現象」であることと、蒸散を行うことによって「根の水分の吸収力を高める」ことを理解しよう。また、模試でよく出題される「ワセリンを葉の裏・表・両方に塗る実験」についての実験結果とそのことから分かる「気孔は葉の裏に多くある」という事実はしっかり覚えておこう。

この年に出題された顕微鏡の使い方についての問題は、平成19年度にも出題されている。顕微鏡の使い方の手順と、何故そういう手順で使わなければいけないのか(例 接眼レンズ→対物レンズの順番に取り付けるのはゴミが入らないようにするため等)は箇条書きでまとめておこう。そして、カエルの発生のしくみについて図を用いた出題があった。カエルの発生の流れは押さえておこう。

 

平成19年度には、成長点(細胞が分裂している箇所)に関する問題が表やグラフと絡めて出された。成長点の場所は、教科書に載っているので、確実に覚える必要がある。また、表ではどの数値も0.1までの数を読み取っていることを踏まえて、「メモリは1/10まで読み取る」ということに気付こう。また、この問題で、「染色液で染めた後、染色液の入っていない水につけた」→「色の薄い部分が成長した箇所だ」ということに気付こう。そして、bの部分の長さを表で追っていくと、その差から伸びた長さを算出できる。そして、その算出した数字を正確に書いたグラフがどれになっているか選ぶのは簡単だろう。皆さんの思考力が問われる問題になっている。

また、細胞分裂の順序に関する問題が図で出されたが、これとほぼ同じ問題が平成23年に出されている。平成23年には、観察する時に根の先に塩酸をつける理由を記述する問題も出されたが、この問題も頻出の問題で「細胞どうしを離れやすくするため」と書けば正解になる。

同じ19年に、ヘモグロビンの働き、小腸でブドウ糖が吸収されること、肺静脈や大動脈等の動きを図に書き入れる問題等が出されたが、中学校2年生で学習する「血液循環と呼吸・排出」「食物の消化と吸収」に関する、非常に表面的な浅い内容になっている。「消化とは、食物をかみくだいたり分解し、小腸から吸収出来るような小さい物質にすること」ということを踏まえているだけでも、一問は解く事が出来る問題があったように思う。また、肺静脈と大動脈に動脈血(酸素や栄養分をたくさん含んだ血液)が流れていることを踏まえておこう。そして、肺循環と大循環の流れと方向は押さえておく必要がある。また、この分野の出題は、平成21年度と平成23年度でもされているが、ここではもっと踏み込んだ内容になっている。

 

平成20年度には、対照実験で明るい所に置いた葉を入れた袋では二酸化炭素の量が減っていて、酸素が増えているのに対して(呼吸よりも光合成が盛んに行われた)、暗いところに置いた葉を入れた袋では、酸素が減って二酸化炭素が増えていること(呼吸が盛んに行われた)を表から読み取る問題が出題された。予備知識として、昼間は光合成の方が盛んに行われて、夜は呼吸の方が盛んに行われることを知っていれば、より解きやすい問題になっている。

また、同じ年に、刺激の伝わり方に関しての問題が出題された。電球がつくのを見てジャンプをする実験で、「電球がつくまでの時間が毎回異なる方が反応時間を正確に算出できるのは何故か」という出題がされたが、これにはてこずった生徒も多かったと思う。知識というよりも思考力が問われる問題で、「電球がつくまでの時間が毎回異なる」→「いつ電球がつくか予測できない」→「予めいつ頃電球がつくか予測して行動することを防ぐため」となる。また、「電球がついてから足が観測用マットを離れるまでの間に脳が行っている働き」に答える問題が出題されたが、刺激が感覚器官(皮膚)に伝わり→感覚神経→脊髄→脳(判断と命令)→運動神経→運動器官(筋肉)となり、反応するという流れを理解したら、「見えたと感じる(刺激が伝わること)、判断する、命令する」という正解を導くことが出来るだろう。

 

平成21年度に出題された問題は、小腸がデンプンとたんぱく質を分解することを問う問題だった。また、胆汁の働きと小腸から肝門脈を経てブドウ糖とアミノ酸が肝臓へ運ばれることを問う問題もあった。これに関連しては、ヒトの血液循環の模型図で、「食後に栄養分が最も含まれる血管はどこか」という出題のされ方もするので、色々な形式の問題に慣れよう。

また、肝臓に関しては、平成23年度にも出題されている頻出の項目なので、重要な働きを覚えておく必要がある。肝臓の働きをまとめると、「胆汁を分泌する(胆汁は消化酵素を含まないが、脂肪を細かい粒子にして、すい液が分解しやすいようにする)」「グリコーゲンやその他の栄養分を貯え、血糖値が下がった時にはグリコーゲンをブドウ糖として全身に送り出す」「血液の貯蔵をする」「解毒作用がある」「血液量を調節する」「アンモニアを尿素に変える」ということを踏まえたら平成23年度の問題も出来るだろう。

また、21年度の問題で、唾液がデンプンを糖に変えることを考察する実験が出た。これは、教科書にも載っている非常に有名な実験である。ただ、この問題では異なった条件が二つしか与えられていないので(「デンプン+唾液」「デンプン+水」)、非常に取り組みやすいものになっていたのではないかと思う。普通は、試験管につける液体の温度も20度、40度、80度と様々になっていて、そこから「消化酵素が働くためには体温に近い温度(40度)である必要がある」ということまで結論を導く必要がある。この年の問題では、「デンプン+唾液」→「唾液が糖に変わるので、ヨウ素液は変化しなくて、ベネジクト液は熱しながら反応させると赤褐色になる」ことと、「デンプン+水」→「デンプンのまま変化しないので、ヨウ素液は青紫色になり、ベネジクト液は色が変わらない」ことを導き出す必要がある。簡単な内容なので、間違わないように気をつけよう。また、対照実験で、唾液がデンプン糖に分解することを証明するために、どのような条件を作るべきか記述する問題があったが、「唾液」を違うもの(水)に変えればいいことは、導き出したい結論を考えれば容易に分かるだろう。

 

平成22年度には、動物の分類について、過去5年間で初めて出題された。動物の分類は、生活する場所、呼吸の方法、体表が何で覆われているか、変温か恒温か、卵生か胎生か、卵は殻で覆われているかいないか、冬眠するかしないかという観点からすべての種類について説明できるように表を書こう。それが理解できれば、この年の問題は非常に簡単に思えたはずである。5図を見れば、鳥類になっている。そして、鳥類は「肺呼吸、恒温、卵生」ということを頭の中でまとめたらコジュリンが正解だと分かる。また、7図が肉食動物であることの理由を記述する問題が出された。草食動物が、「草や木の葉など繊維の多い食物をすりつぶして消化出来るように、①歯の中で臼歯が発達し、また草を噛み切る門歯も発達している、②消化管は、体に比べて長い」ことを覚えよう。また、肉食動物に関しては、「他の動物を捕まえてかみ殺して食べられるように、①歯の中で鋭い犬歯が発達して牙になる②、臼歯は、凸凹で間に肉をはさみ、おし切るのに適している、②消化管は体に比べて短い」ことを押さえよう。そうすれば、自ずと「犬歯が発達しているから」ということが分かるだろう。

同じ22年に、自然界における生物の釣り合いについて、バランスが崩れた時に何が起こるか記述で答える問題が出題された。教科書に載っているピラミッドの絵を思い出して、「自然界において、食物連鎖の中で、生物の数量に多少の増減はあるが、ふつう食物連鎖の中で、数の釣り合いが保たれて、ある数だけが急激に増えたり減り続けることはない」ということを理解しよう。

 

平成23年度に出題された内容は、前年度に出題された内容に植物の分類を足しただけのものである。種子植物(被子植物、裸子植物)、被子植物(双子葉類、単子葉類)等の分類を始め、それぞれの特徴を箇条書きでまとめよう。

 

生物分野の問題は、表から読み取ったり、図に書いてある内容から数を数えたりする非常に単純で知識を問われない問題も多数出題されている。必要な知識は押さえて、表やグラフを読んだり、状況を踏まえて記述する問題も出題される。生物の問題をパターン化するのは難しいが、必要な事項を知っていて、じっくり考えたら解けるのが生物の問題の特徴である。

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熊本県立高校入試の傾向と対策シリーズ化学分野です。

今回もかなり内容が濃くなっています。ぜひ学習に活かして下さい。

 

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熊本県高校入試・化学の出題の特徴は、同じ問題や同じ分野の問題が何回も出題されていることにある。実際、皆さんが最近受けた第一回共通テストでは、平成23年度の公立高校入試に出題された問題と全く同じ問題が何問か出題されていたことに気付いた生徒もいただろう。化学はある程度「山を張る」ことが出来る教科で、今までも生徒に対してテスト直前に「山を張った」問題はかなり高確率で出題されている。今回は、過去6年間でどのような問題が繰り返し出題されているかということと、今後出題された時に正解を導くためのテクニックについて書きたいと思う。

 

中学校では、新しい学習指導要領に来年度から完全移項されるに伴って、旧学習指導要領の内容に加えて「原子・原子核・電子・陽子」などについて学習することになっている。今は、「移行措置期間」なので、生徒の皆さんは「移行措置副教材」等を用いて追加された内容を学習していることだろう。このことが、化学の出題にどのような影響を与えたかというと、原子の構造の問題については未だに出題されたことはないが、平成22年度には電気分解の内容が出題され、その中で原子の「電離」や、水の分解を模型図を用いて表すような問題が出題された。平成23年度には原子についての出題はなかったが、「原子」に関しては様々な角度から学習する必要があるので、過去の出題の傾向等と絡めて述べたいと思う。

 

化学の分野は、1年生で学習する「物質の姿」「酸・アルカリと中和」等、2年生で学習する「化学変化と原子・分子」「化合と化学反応式」等、3年生で学習する「物質と化学反応の利用」「酸化と還元」「電気分解とイオン」等がある。過去6年間で、1年生で学習する内容は4回、2年生で学習する内容は4回、3年生で学習する内容は2回出題された。どのような問題形式で出題されて、どのように問題解決するべきだったかを記載していく。

 

平成18年度には、「単体」という言葉についてと、その例を書く問題が出題されている。これと同じ問題は、平成23年度にも出題されている。大切なのは、中学校2年生で学習する「物質には混合物と純粋な物質があって、純粋な物質には単体と化合物がある」ということである。また、「単体は一種類の物質から出来ているのに対して、化合物は2種類以上の物質から出来ている」ということが分かっていれば解けたと思う。また、周期表は、最低カルシウムまでは覚える必要があるが、「水平リーベ僕の舟名前あるシップスクラーク閣下」という覚え方で難なく覚えることが出来るように思う。もしコツが分からない人がいたら、家庭教師や学校の先生に相談しよう。

また、酸化銅の分解についても出題されていたが、「酸化銅が銅になると黒色から赤褐色に変化して酸素がなくなるため軽くなる」という簡単な内容に留まっている。また、この内容は平成20年度にも出ていて、ここでは「定比例の法則」を絡めた難易度が上がった問題になっている。「銅対酸素=4対1、マグネシウム対酸素=3対2」で結びつくことは、必ず覚えておく必要がある。グラフから読み取る形で出題されることもあるが、知識として持っていると安心できる。この定比例の法則は、マグネシウムの酸化として、平成20年度に2題も出題されている。上記の知識があれば、比を使って解く事ができるのだ。 

 

平成19年度では、中和に関する問題が出題されていて、中和に関しては平成21年度と平成23年度にも出題されている。平成23年度には、加えた水酸化ナトリウム(アルカリ)と発生する気体(水素)の関係式をグラフに書く問題が出題されている。ここでは、実験で「水素が発生しなくなった」→「塩酸が違う物質になった」→「中和された」ということに気付く必要がある。そして、グラフから読み取って10cm3の塩酸を中和するために必要な水酸化ナトリウムが約5.5cm3だから、7cm3の塩酸を中和させるためには何cm3の水酸化ナトリウムが必要かは比を使って簡単に解く事が出来る。中和に関して自信がない人は家庭教師の先生に説明してもらうといい。ただ、最低限必要な知識である「酸(水素イオン)+アルカリ(水酸化物イオン)→塩+水」は、覚えておこう。もちろん、この知識に関連した問題も何題か出題されている。

 

また同年には、気体の作り方、集め方、性質に関しての出題がされた。二酸化炭素を作るためには石灰石か貝殻か炭酸水素ナトリウムに塩酸を加えることを始め、酸素・水素・アンモニア等の主要な気体の作り方と集め方についてはしっかりまとめておこう。この年には記述で述べさせる問題が出題されている。また、指示薬を用いた結果からその気体が何であるか推測する問題も出題された。「石灰水が白く濁った→二酸化炭素が発生した」というのは、王道中の王道だが、最低限BTB液、フェノールフタレイン液、リトマス紙、ムラサキキャベツ液(頻度はかなり低い)、塩化コバルト紙の色の変化については言えるようになろう。

 

平成20年度には、酸化と燃焼についての定義が出題された。非常に簡単な問題だと思う。酸化には2種類あって、激しい反応で熱や光を発生するものを「燃焼」というのに対して、おだやかな反応を「さび」と言うことに関してはしっかり把握しておこう。またグラフを書く問題も出題されている。理科の問題でグラフを書く問題は出題されることが多いが、知識がなくても出来る問題である。表に書いてある正確な点をグラフ上に書いて正確に直線を結ぼう。

密度に関する問題は、「等しい物質では密度が等しい」ことを踏まえた内容になっており、「密度(g/cm3)=質量(g)÷体積(cm3)」を使うことによって簡単に計算できる内容になっていた。平成22年度には、状態変化の中で「質量が等しくて体積が増えると密度は小さくなる」という知識を問う問題を、水が固体から液体へ状態変化することと絡めて出題している。

 

平成21年度には、実験器具を書く問題や何故その実験器具を使う必要があるのか記述で述べさせる問題が出題された。エタノールの蒸留の実験は、教科書にも載っている有名な実験なので、「何故ゴム栓をしてはいけないのか→危ないから」「何故冷やす必要があるのか→気体が液体に戻りやすいから」という理由はしっかり頭に叩き込んでおこう。また、「蒸留」という言葉を選ぶ出題もされたが、蒸留、ろ過、再結晶については、どういうものであるかきっちり述べることが出来るまで理解力を高めよう。

 

平成22年度には再び状態変化についての出題があった。状態変化で、「メスシリンダー」という実験器具について記述する問題があった。化学では実験の中での出題が多いから、実験器具の名前と使い方についてはもう一度整理しておこう。また、増えた体積について「メスシリンダーの値を読み取る」問題も出たが、これは簡単だったように思う。そして、水と氷では、氷のほうが増えた体積が大きいことから、その体積の倍率を問う出題も、割り算をするだけの簡単な問題なので計算間違いしないように落ち着いて解こう。電気分解の出題に関しては、先に述べているので省略したい。

 

平成23年度に出題された発熱反応の問題や硫黄と鉄の化合は、模試等でもよく出題される非常に重要な内容になっている。そして、今年度の第一回共通テストでも出題されていた。Fe+S→Fes(鉄+硫黄→硫化鉄)という事柄と、鉄に塩酸を加えると水素が発生するのに対して、硫化鉄に塩酸を加えると刺激臭のある硫化水素(H2S)が発生するという事柄から、教科書に載っている磁石を近づけた時の反応などを箇条書きにしてまとめられれば、それだけで何点か取得することが出来る。

 

化学は、1分野だから、苦手意識を持っている生徒も多いように思うが、問題をたくさん解くと「繰り返し同じ問題が出てくる」ことに気付いて勉強が面白く感じる教科だと思う。

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「電流」

  

平成18年と22年には「静電気」の問題が出ている。

教科書に書いてある「静電気」についての特徴を頭の中でまとめられていたら正解することが出来たと思う。

平成18年には「静電気」の定義について選択して解答する問題もあったので、

「静電気は、2種類の別の物質を互いに摩擦し合う事によって-の電気が一方から他方へ移動することによって起きること」

ということをきちんと把握しておこう。

また、平成22年の問題では「同じ種類の電気は反発し、違う種類の電気は引き合う」 

ことを実験の中で考察する問題が出た。

「アクリル管をこすった発砲ポリスチレンの板」と塩化ビニル管は引き合うか」 

ということを考える問題があったが、アクリル管はこすって+の電気を帯びたのだから、発砲ポリスチレンは-になった」ということに気付こう。

  

 平成19年には電磁誘導の問題が出た。

記述で答える問題になっていたので、表現力が試されていたといえよう。

また、様々な道具の中から二種類選び、電磁誘導・誘導電流の何を調べたいのかを述べる問題は、

「条件を変えた」ことがどのように実験結果に影響を与えるか考える必要がある。

そして、誘導電流の大きさを変えるためには、「コイルの巻き数を多くする」ことと

「コイルに鉄芯を入れておく」ことと「強い磁石を使用したり、磁石の出し入れを速くする」ことが

有効であるので、どのことについて述べたいか考えてから、使う実験器具を選ぶと良いだろう。

  

 平成20年度には、オームの法則を用いた計算とグラフが出題された。

E=IRという計算式を知っていれば、R=E/I、I=E/Rの式を導くことも出来るだろう。

また、この問題で必要な知識は、「抵抗は直列につなぐと比例して2倍、3倍と増える」のに対して

「並列につなぐと1/2、1/3」という風に反比例になるという事実である。

そうすれば、並列につないだ抵抗(1/2)が直列につないだ抵抗(2倍)の1/4になっていることは

容易に計算できるだろう。そして、抵抗が1/2になるということは、同じ電圧をかけた時に、

流れる電流の大きさが2倍になるということを踏まえて、グラフを書く問題も解く事が出来る。

  

  

 理科は、同じ分野の問題でも、出される箇所は年度によって異なることが多いので、

一問一答などを使って全体的に学習する必要があると言えるだろう。

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「運動とエネルギー」

  

力学的エネルギー保存の法則を知っておくことが重要である。

エネルギーの移り変わりについて、

「高い位置にある=位置エネルギーが大きくて運動エネルギーが小さい」

「低い位置にある=位置エネルギーが小さくて運動エネルギーが大きい」 ということは、最低限必要な知識である。

  

また、平成23年度の問題で、仕事の大きさを計算する問題が出されたが、これは、

「1Nで1mの位置にある物体がする仕事が1Jである」 という基本的な項目を

理解していれば解く事が出来る簡単な問題になっている。

 

また、「運動エネルギーが大きいことを試す方法」に関しての出題も、

教科書や参考書に載っている実験で

「運動エネルギーが大きい=速い、ぶつかった木片を動かす距離が伸びる」 

という事を理解できていたら正解することが出来ただろう。

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 「光と音」

  

教科書や参考書に書いてある特徴を箇条書きでまとめれば問題を解くことは出来る。

光に関しては、問題を解く時に相似の考え方を使って解く方法もあるので、気になる人は家庭教師の先生に教えてもらおう。

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「力と圧力」

  

独立した大問で出題されるのではなく、他の分野の問題の中に織り交ぜてあることが多いということがある。

1N=100gであるという事実は、問題文の中で知識として与えられているので、取り立てて覚える必要はあまりないように思われる。圧力の求め方が「面を押す力(N)/力を受ける面積(㎡)」というのも、必要な知識ではあるが、単位を見たら想像することが出来るだろう。

 

平成19年度の問題で出されたように、「大気圧が1000hPaの時、3Nは、大気が何cm2の床面を押す力と等しいか」について答えるためには、気圧の定義を覚えておく必要がある。大気圧は、普通は約1013hPaで、1000hPaの時には、1㎝に1000gの圧力がかかっていると考えよう。それが300gになるなら、0.3cm2分の圧力になると考えるのは容易だろう。

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高校入試の傾向と対策シリーズ。大変反響を頂いています。

「この対策でぜひ学習計画を立て直してほしい!」「今から入試対策に間に合いますか?」

「(中学1・2年生で)高校入試がこのままではとても不安なので早めに対策をしてほしい」など。

重要なのはこの対策が「計画的にかつ実行できる」かです。それを支えていくのがトライの家庭教師。

今からでも対策できます、ぜひご相談下さい。

  

  

今回から理科を「物理分野」「化学分野」「生物分野」「地学分野」と4回のシリーズで連載します。

数学シリーズ同様にトライの誇る、プロ教師のアドバイスです。ぜひ参考にして下さい。

  

今回は、過去6年間の物理分野の傾向とこれからの対策について考えていきます。

平成23年度の理科の問題で、一番目を引いたのは、今まで過去何年も連続して出題されていた「電流」の問題が出題されなかったことにある。しかし、「電流」は、非常に大切で、高校の物理の基礎を培う分野なので、来年度は再び出題されるのではないかと予想される。

   

 過去6年間で、単元別に出題回数をみると、「光と音」が4回、「力と圧力」が4回、「電流」が5回、「運動とエネルギー」が4回出題されている。また、新しくなった学習指導要領の影響で、記述で答える問題も必ず出題されるので、自分の言葉で述べる練習をしよう。

  

>>次回から、単元ごとの出題の特徴を述べていきます。

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過去6年間で、確率・統計の問題は必ず一問は出題されています。この分野の問題は、なんの公式も知らなくても、樹形図を書いたり、その条件に当てはまる場合を抜き出したりして答えを求めることが出来るのが特徴です。また、確率を求める時には、「その事象が起こる場合の数/全体の場合の数」を計算すれば求められます。

ただ、数学の問題を解くためには速さと正確さが問われます。

どのように時間を短縮して、余裕を持って試験に臨めるかという観点から、今回は今までの問題形式を分析していきます。

 

平成18年度~23年度まで、カードとサイコロを同時に使った問題がたくさん出題されています。これらに共通して言えるのは、「ルールをきちんと理解してその場合をもれなく書き出す必要がある」ということです。熊本県の問題では、サイコロにはA、Bの名称が与えられており、それぞれのサイコロの出る目をa,bとしています。

 

平成18年度の問題では、a>b、a=b、a<bの3つのパターンでどのようなカードが取られるかを書くものでした。落ち着いて問題に取り組めばかなり簡単な問題です。また、(2)の「8が書かれたカードが取られる確率を求めなさい」という問題に関しては、8は、2か4の倍数だから3つのパターンの中で2か4の倍数を作るにはどうすればいいかと考えれば何の問題もないでしょう。そして、基本的な事柄なので皆さんもうご存知だと思いますが、サイコロの問題で2つのサイコロを投げて、その場合の数を考える時には、サイコロの目はそれぞれ6通りずつあるので、各々の6通りに対して6通りずつあるという「積の法則」を使って、分母は36になることをもう一度確認しておきましょう。

 

平成19年度の問題も、サイコロと石を使った問題でした。A、Bのサイコロの出た目をa,bとおいて、左から数えてa番目とb番目までにある石を取った時の数に関する問題です。(1)の問題は、規則を理解すればその通りに黒い石を取って、その数を数えるだけの問題になっています。(2)は、「得点が5になる時の確率が1/6になるように第2列を並べたい」となっています。前述したように、2個のサイコロの組み合わせは積の法則を使って36通りあるので、1/6→6/36ということに気付きましょう。そして、点数が5点になるためには、黒い石は2列目には最大3個しかないので、最低1列目で2個は必要だと考えましょう。必ず法則性はあるので、それぞれの場合に従って解いていくと答えは出せるはずです。

 

平成20年度の、カードから同時に3枚選んだ時の問題に関しては、「同時に」という言葉がキーワードになっています。確率の問題では、n個からr個を同時に選んだ時には、「組み合わせ」を使うと考えましょう。もちろん一つ一つ組み合わせて考えてもいいのですが、「n×(n-1)×…×(n-r+1)/r×(r-1)…×1」という公式を使ってもいいでしょう。また、n個からr個を別々に選んだ時には、「並べ方」と考えましょう。先に述べた公式の分子の「n×(n-1)×…×(n-r+1)」で計算することが出来ます。そうすれば、この手の問題は大体解く事が出来るでしょう。この計算式に慣れるためにもまず、家庭教師の先生に何故こういう式が使えるのかということを指導してもらってから「理解する」ことが学力向上へとつながると思います。

 

平成21年の問題で、サイコロを振って「aとbが等しい場合は、aと同じ数字が書かれたカードを一番上に重ねる」のと「aとbが異なる時には、aと同じ数字のカードを一番前に持ってきて、bと同じ数字のカードを一番下に置く」というルールで「見えなくなるカードが5枚以上になる確率」を求めるのがあった。これは、サイコロの目は6までしかないのだから、aとbが等しい時には、「0,1,2,3,4」の5枚以上のカードが隠れればいいから、サイコロは5か6になるので、(a,b)=(5,5)(6,6)となる。ここで、中にはさいころの目が6までしかないということを忘れて(7,7)などの場合を書く生徒さんもいますが、常に状況とルールを意識してケアレスミスを防ぎましょう。また、aとbが異なる時、aが4で「0,1,2,3」の4枚を隠して、bで5か6を出せば全部で5枚隠すことが出来ると考えると、(a,b)=(4,5)(4,6)となりますし、また、aで5以上が出たらあとは何が出てももう5枚以上隠せているので、bは何が出ても構いません。(a,b)=(5,1)(5,2)(5,3)(5,4)(5,6)(6,1)(6,2)(6,3)(6,4)(6,5)となります。全部で14通りになり、確率は14/36で、7/18となります。

 

平成23年の問題も、4枚のカードから3枚同時に選ぶので、「4×3×2/3×2×1」で4通りの選び方があることになります。一人が4通りなので、それぞれに対して相手が4通りの選び方を持っているということで、分母は16通りになります。あとは、「一番大きい数と一番小さい数を足す」というルールに従えば、大輔さんの数が美咲さんの数を超える場合の数を抜き出すだけになります。

 

確率の問題は、「ルールをきちんと理解して、その条件にあてはまる場合の数をもらさず書き出す」ことで、正解することが出来ます。また、条件に合うように場合を作るためにはどうしたら良いのだろうと考えて、そうなる場合の条件がいくつか出ることもあります。そういう時には、場合分けをして考えると良いでしょう。

しっかりルールを意識して、そのルールを守った条件を抜き出せば、何も難しくないのが確率の問題なのです。

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平面・空間図形分野に苦手意識を持っている生徒は多いです。しかし、必要な事柄や意識する事柄をしっかり頭の中で整理しながら問題を解けば、答えを導くことは出来ます。今回は、過去6年間の図形の傾向と問題解決するためのアドバイスを書いていきます。

 

平成18年度から平成23年度にかけて、小問題集の中で角度を求める問題は3回出ました。平成18年と21年には問題集でお馴染みの円の中に図形が混ざっている形で出されました。この種類の問題は正解する生徒が多いので、確実に解けるようになっておきましょう。

 

円の中に図形がある形で角度を求める時に、意識するべきことをポイントについて挙げておきます。

平成21年度に出された問題では、平行なニ直線が円の中に書いてあるので、もちろん同位角か錯角が等しいということに気づく必要があります。その上で、中心角が平行線の錯角になるように補助線を入れることが出来れば芋づる式に角度を導き出すことが出来るでしょう。21年度の問題のように、中心角→円周角(2分の1)→二等辺三角形(円の半径が等しいから)→円周角→外角の定理の順で問題を解く時に必要なのは、やはり問題集に載っている必要事項です。もう一度問題集を開いて、必要な定理は必ず頭の中に叩き込んでおきましょう。

 

平成22年度の小問題集の中で出された角度を求める問題は、「合同」の考え方を使ったものです。「図形をFがBCに重なるように折り返した」という文に遭遇したら、「合同な図形が2つある」ということに気付きましょう。そして、合同なら対応する角度や辺の長さが等しいので、分かる角度を全て図の中に書き込むと後々楽になります。また、この問題では平行線があるので、同位角を求めて、三角形の内角の和が180度になるということと、錯角で等しい箇所の角度も求めたら簡単に答えを出すことが出来ます。

 

平成18年度から23年度までで四角錐の問題が2題、四角柱の問題が2題出されていて、かなり高確率で出題されています。

(1)の問題は、線分の長さを求める非常に簡単な問題なので、確実に点数を取れるようになりたいところ。どれも、相似か三平方の定理を使えば簡単に求められるものになっています。また、底面が正方形になっていて対角線の長さを求める時には、計算するまでもなく一辺の長さに√2をかけて答えを出して時間を短縮しましょう。また、もしその対角線が対角線の交点までの長さになっている時にはもちろん「平行四辺形の対角線は各々の中点で交わる」という必須事項を使って、2で割ると良いのです。

 

三平方の定理は、皆さんがこれから学習する内容ですが、三角定規の長さを思い出して、「30度、60度、90度」の三角形の時には辺の比が「1:2:√3」になることと、直角二等辺三角形の時には「1:1:√2」になることを覚えておきましょう。

 

平成21年度に出された円錐の問題で、高さを求める問題は、「二等辺三角形の頂点から底辺に下ろした垂線は、底辺を垂直にニ等分する」という非常に重要な事項と三平方の定理を用いて長さを求めることが出来ます。生徒の中には、一気に答えを出したがる傾向を持った生徒もいて、すぐ「分からない」という言葉を使うことがありますが、数学の問題は「一つ一つ解決する」ことが重要だと言うことを覚えておきましょう。

 

平成20年度の大問6で出された問題と、平成21年度の大問6の円錐の問題と、平成23年度の大問5で出された問題を解く上で必要なことには共通点があります。それは、「視点を変えて図形を見る」ということです。この3つの問題は、どれも直角三角形が与えてあって、三平方の定理を使って必要な長さを途中までは難なく書き込むことが出来ます。ところが、途中で行き詰った時に、「直角三角形は、底辺と高さが与えられているから面積を出してから、違う底辺に対する高さを求めることが出来る」という工夫に気付く必要があります。また、面積が分かれば「高さ=面積÷底辺×2」というように面積を求める時の公式と逆の計算で高さを求めることが出来ます。

 

図形の問題では、円周角や三角形の残りの角度、平行線の同位角や錯角、あるいは裏技の「やじりの法則」などを使って、分かる角度を求めていけば相似になっている図形があることに気付くことも多いでしょう。その時、補助線を入れるなどの工夫をして分かるところから徐々に長さを求めていけば、必ず求めたい箇所の長さも求まるようになっています。

 

また、求めたい長さの箇所と別の箇所が相似になっていて、両方の長さが分からない時には、取りあえずxを使って3xと4xなどのように文字を使って一つ関係式を作ると、xの値が分かるようになっています。図形の中で、方程式を使わなければならないこともたくさんあるので、未知数が円周角と中心角などのようにxと2xなどで置くことが出来る時には、その変数を使って式を作ることも必要です。

 

様々な問題に当たって自信を持って取り組めば、自然とペンがすらすら動くようになる日が来ます。

 

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次回は数学シリーズ最後の「確率・統計」です。ノウハウの詰まった内容になっていますのでお楽しみに。

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熊本県高校入試の数学において関数の問題は、過去6年間で、反比例の問題が全部で4題、二次関数と一次関数を織り交ぜた問題が5題出題されています。特に、二次関数と一次関数を織り交ぜた問題は、平成19年度を除いて毎年出題されているので、今後も注意が必要だといえます。来年度も出される可能性は高いでしょう。

 

比例・反比例の問題は、大問2の中にあることが多く、ほとんどの生徒が正答出来る問題です。

比例の時には、y=axからa=y/xという変形を、反比例の時にはy=a/xからa=xyという変形を出来るようになれば、代入によってaの値を求めることが出来る基本中の基本の問題です。また、比例のグラフと反比例のグラフの交点が与えられている時は、必ず「交点=連立方程式の解」という中学校2年生で学習した内容を思い出しましょう。この手の問題は、ほとんどの生徒が解く事が出来るので、分からない人は家庭教師の先生に「スモールステップ」で教えてもらうと良いでしょう。

 

二次関数と一次関数を絡めた大問の(1)の問題は、定数aの値を求めることが多いです。

グラフ上の点を式に代入すれば求めることが出来る、「落とすことが出来ない」問題になっています。

 

(2)の問題は、線分の長さやグラフの式を求める問題になっていることが多いです。

線分の長さはy軸に平行な直線の場合にはyの大きい値から小さい値を引き、x軸に平行な直線の場合には、xの大きい値から小さい値を引けば求められます。また、直角三角形を見つけたときは、中学校3年生がこれから学習する「三平方の定理」を使って解く事が出来ます。

 

(3)の問題は、傾向として、三角形の面積をニ等分する直線の式を求めるものや、三角形の面積をある比で分ける時の座標を求めるもの、線分の比が与えられている時の座標を求めるもの、x軸やy軸を軸にして回転した時に出来る立体の体積を求めるものなどがあります。

 

一次関数や二次関数のグラフ上に色々な点を取ると、その点を結んで図形を作ることが出来るので、関数の問題で図形の問題が出される可能性は非常に高いです。もちろん演習を重ねることが一番重要ですが、ここでは、問題の読み方をひも解いてみましょう。

 

問題文の中には、様々な「暗号」が隠されています。その暗号を正しく解釈すれば、正解にぐんと近づくことが出来ます。

 

例えば、「四角形ABCDの面積をニ等分する三角形を作るような直線」とあれば、四角形が三角形になるのだから、まずは四角形ABCDと等しい面積の三角形を作ることは出来ないか?と考えることが出来ます。また、「三角形の面積が等しい」=「底辺と高さが等しい」という発想を持つことも大切です。もちろん上手に補助線を入れる必要があるのですが、前述したように、この場合は底辺に平行な補助線を入れると図形を変形しやすくなります。また、「平行四辺形の面積を二等分する直線」とあれば、「平行四辺形の対角線の交点を通る直線」と解釈することが出来ます。

 

このように、何を求めたいのかをしっかり意識すれば、どこに補助線を入れればいいかが自然と分かってきます。三角形の面積に関連する問題では、頂点を通りある直線に平行な線を入れて、もとの三角形と面積が等しい三角形を作ればいいですし、平成23年度の選択B(3)で出た問題では、Aからy軸に垂直な線と直線BCの延長線の交点をつなげば、底辺と高さが垂直になるような三角形を作ることが出来ます。三角形の面積の公式は、1/2×底辺×高さですから、垂直なニ直線が必要であることは、容易に考えることが出来ます。

 

関数の問題では、様々な視点からものを考えることが出来るか?という皆さんの「思考力」が試されています。 

 

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次回は数学③「平面図形・空間図形」です。随時学習相談も受け付けています。

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