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2011年10月

生徒の中には、国語をどのようにして勉強したらいいか分からないという人も多い。説明的文章にしろ文学的文章にしろ、文章を読む時に意識してほしいことはたくさんある。そのすべてを紹介するのは無理だが、今回は過去3年間でどのような文章が扱われて、どのような出題のされ方がされ、それぞれの問題にどのように取り組んだら良いかを考えたい。

 

平成21年度は、高階秀爾の「西洋の眼 日本の眼」と竹西寛子の「神馬」が出題された。平成22年には村上慎一の「なぜ国語を学ぶのか」と朱川湊人の「本日、サービスデー」が出題された。そして本年度は、福岡伸一の「動的平衡」と高樹のぶ子の「マイマイ新子」が出題された。出題のされ方に大きな変化はなく、文章をきちんと追っていけば正解出来る良問になっている。それでは、どのように読み進めていけばいいのだろうか。

 

説明的文章では、筆者が言いたいことは一つだと思って良いだろう。その主張を肉付けするために問題提起がされたり具体例が出されたりしている。平成23年度の問題を例に取ると、筆者の言いたいことは「段落の最初と最後」「具体例の前」「逆接の接続詞の後」「『こそ』が使われている箇所」等に書かれている。そういう箇所に線を引けば「合成と分解の平衡状態を保つことによってのみ、生命は環境に適応するよう自分自身の状態を調節することが出来る・・・それゆえにこそ私たちは毎日、食べ続けなければならない。」というのが結論であることに気付くであろう。だから、問5の内容一致の問題は、ウが正解になる。

 

また、説明的文章では、(     )に当てはまる語句を本文中からそのまま抜き出す問題が出される。この問題の場合、主語が「消化とは、」となっていることに気付こう。また、「~とは」という表現は説明的文章で使われることが多く「定義」について述べている。そのことを踏まえれば、この文章の直前に「他者の情報解体する。これが消化である。」という文章があることに気付くだろう。だから、「他者の情報を解体すること」が正解になる。

 

さらに、国語では様々な表現技法に親しむ必要もある。問2の「消化管を何にたとえているか」という問題では、「まるで~のように」や「~のような」という表現が使われている箇所に注目したらいいだろう。そうすると自ずと答えは「チクワの穴」になる。

 

文学的文章では、心情描写に注意して読み進めると良い。また、具体的に「悲しい」等の表現が使われずに「水の中に潜り込んだように暗くなった」→「心細い」等、風景が心情を表している箇所にも注意する必要がある。

平成23年度の問題で、心情表現を追っていくと「悲しい」「大丈夫」「痛くなった」・・・等様々な感情が表現されている。そして、「悲しい」という気持ちは、「それでもひづる先生は結婚することを決めたんだ」→「へびなんかこわくない」という気持ちへと発展している。そのことを踏まえれば問1の問題を解くことが出来るだろう。

 

また、どの出来事がどの感情と結びついているかしっかり把握する必要がある。問4の問題で、「泣きたいような笑いたいような」という気持ちを説明したものを選ぶ問題があったが、「ひづる先生と別れる」→「泣きたい」、「ヒバリに出会ってヒナ達の母親になったような気持ち」→「笑いたい」という何もかもが初めての気持ちでどうしたらいいか分からなかったことを踏まえると、エが正解になる。

 

文章は、読み込むことで、文の構造が見えてきたり、どの部分がどの部分と結びついているか分かるようになれば面白いように作者の意図が読めるものだ。

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