教育プランナーブログ

各都道府県の経験豊富な教育プランナーが最新の教育情報や
お子さまの目標達成をサポートする情報を発信いたします。



今回は、以前の記事岐阜県 2017年 岐阜県公立高校 傾向と対策(英語・数学編)

に続いて、国語・理科・社会について本年度の公立高校入試傾向と対策をお話したいと思います。

【国語】 大問6

1.【漢字】(1)~(10)各2点 計20点

例年、岐阜県では漢字の問題が独立して出題され、「読み」「書き」それぞれ5問ずつである。

漢字といえど得点全体の2割を占めるので疎かにはできない。

学校のワークや漢字練習帳に出てくる漢字は普段からこつこつと学習し続けることが必要である。

2.【小説】(1)~(6)3点、6点、6点、3点、4点、3点 計25点

「ロードムービー」(辻村深月)という小説より、小学生が主人公として登場する物語を読み、

答える問題。全6問中5問が登場人物の気持ちを考え、物語を読みながら、選択式、抜き出し式、

まとめを書くという形式。残り1問は品詞の問題であった。

ただなんとなく読み進めるのではなく、場面場面で登場人物がどのような気持ちになっているのかを

想像しながら読み進める練習が必要となる。

3.【論説】(1)~(6)3点、6点、3点、4点、6点、3点 計25点

「ゾウの時間ネズミの時間」(本川達雄)という文章より

人間の技術の評価について論じられた問題だった。

難しい表現が使われている部分は少ないので、読むことに苦労することはないが、

新聞記事を読んでいる感覚に近いのでかたい文章が苦手だという子には、

筆者の主張を捉える事が難しくなるだろうと予想される。

普段から「自分の興味のある新聞記事を読み、スクラップして要点を自分なりにまとめる」

といった対策が効果的になるだろう。

4.【古文】(1)~(3)2点、9点、4点 計15点

「浮世物語」の一節より、現代仮名遣いに改める問題、穴埋め、抜き出し形式の3問であった。

現代仮名遣いは毎年必ず出題される問題であるといっても過言ではなく、普段からの練習が得点に繋がる。

内容問題は教科書の古文や参考書の古文に普段からあたり、

古文と現代語訳両方を自分なりにノートなどにまとめると効果的である。

5.【要点要約】(1)~(2)3点、2点 計5点

短文を読み、さらにそれを要約し、不足部分を選択式で補うという問題。

内容は平易であるが、普段から文章の要点を捉え、要約することができる力が求められる。

普段から学習の記録や生活ノートを丁寧に書くことが良い練習となる。

6.【課題作文】 10点

国語の最後の問題は岐阜県は作文問題で出題される。

今年度は2つの意見が提示され、どちらかの立場に立って、6行以上8行以内で記述する形式であった。

採点基準としては、①内容、②構成、③表記の3点から総合的に評価される。

①どちらの意見に賛成するのかが述べられていること。

その考えた理由が「具体的」あるいは「体験」に基づいていること。

②2段落構成であること。

2段落目が1段落目の理由であること

③表記等に誤りがなく、言葉の使い方が適切である。

よって、普段からの文章構成の練習、漢字や表現の 間違いがないように気をつけながら

文章を作る練習が日常的に必要。

*総評*

難易度は例年通りと思われる。中学生には読み解いて欲しいレベルであり、

普段から参考書の練習をしていれば難しく感じる文章ではないレベルである。

しかし、本番の時間制限がある中で、6番目の作文に時間の余裕を持たせる必要もあるため、

時間を意識し普段から多く過去問などを解いて繰り返し練習しておく必要がある。

【理科】 大問5

1.【生物】(1)~(6)3点、3点、3点、3点、6点、3点 計21点

今年度の生物範囲は玉ねぎの観察実験が題材にされ、細胞分裂、遺伝の問題に答える形であった。

レベルとしては標準的で教科書内容の基礎的部分をしっかりと押さえていれば答えていくことは

可能である。

2.【化学】(1)~(7)3点、4点、2点、3点、3点、4点、2点 計21点

銅の酸化、還元実験を題材に、グラフ、計算、化学反応式を問う問題が中心であった。

こちらもレベルは標準的であり、参考書の標準レベルをしっかりと練習してあれば解いていける。

3.【地学】(1)~(7)2点、6点、2点、3点、2点、3点、3点 計21点

地学は火山、地震、天気、宇宙から分類されるが、今年度は宇宙分野より「太陽の日周運動」に関する

問題であった。基本的内容であるが、経度の問題や赤道上での太陽の動きを図示する問題もあり、

演習量が少ないと戸惑う問題もあったかと予想される。

普段からヤマを張ることなく、全単元においてしっかりと問題をこなしておくことが必要とされる。

4.【物理】(1)~(6)2点、3点、2点、4点、4点、6点 計21点

物理分野は「ばねの伸び」を利用した実験を通して、力の大きさや浮力を求める問題であった。

この単元は苦手に捉える生徒さんもいると思うので普段から苦手意識を克服するよう、

意識的に問題に触れる機会を多く作ることが必要である。

5.【総合問題】(1)~(4)4点、4点、4点、4点 計16点

大問5は例年、様々な単元からより身近な現象についての知識、理解を問う問題が出題される。

今年度は「食物連鎖」「地層」「中和」「陰極線」の問題が出題された。

普段の学校の実験を大切にし、知識、興味を深めておくことが大切である。

*総評*

理科については、参考書で目にするような典型的な問題が多く出題されている。

用語の丸暗記に頼らず、普段から問題を解くという練習を積み上げることが得点への近道である。

また、出題範囲は全範囲に及ぶので特定の苦手単元を作らず万遍なく対処しておくことが必要である。

【社会】 大問3

1.【歴史】(1)~(12)各2~4点 計34点

岐阜県の歴史問題は、例年、全年代より幅広い範囲で出題される。

今年度は古代、中世、近世、近代、現代の時代区分ごとに歴史上の人物にスポットを当て、

その周辺知識を問う形式であった。スポットされた人物はそれぞれ、

「聖徳太子、源頼朝、徳川家康、ペリー、岩倉具視、吉田茂」であり、

各区分の重要人物であるといえる。

内容自体は特別難しい問題ではないので、これからも主要な人物や出来事を軸に

歴史の流れをしっかりと押さえた上で、その周辺知識を肉付けしていくような勉強法が必要である。

2.【地理】(1)~(11)各2~4点 計33点

地理の問題は、ナイル川周辺のアフリカ地域、静岡県、東北地方にスポットを当て

それに関連する問題が出題された。近年の地理の問題は、グラフ、図、写真など比較的たくさんの

資料が提示されるので、資料から情報をしっかりと読み取り分析する力が必要とされる。

3.【公民】(1)~(11)各2~4点 計33点

公民は現代社会の抱える課題についてをテーマに現代社会、国会内閣、消費者、金融といった

幅広い単元よりそれぞれ問題が出題された。内容は教科書の太文字レベルをしっかり押さえておけば

得点はしやすいが、「ノーマライゼーション」や「NIES」といった近年着目されるようになった用語に

関する問題もあり、普段から身の回りのニュースや新聞に興味を持っておくことも必要である。

*総評*

社会については、概ね平年通りの難易度といえる。

ただし「歴史」「地理」「公民」ともに、ほぼ全単元からバランス良く出題がされているため、

どこかに偏った学習では対応することが難しい。

教科書だけではなく、資料集や参考書の図やグラフ、写真がたくさん掲載されているものを活用しながら、

普段の身の回りの社会問題にも興味を向けておくことが必要である。

このページのトップに戻る

岐阜県のブログトップページへ

全国のブログ一覧ページへ

授業料・資料請求など各種お問い合わせ

お電話でのお問い合わせ

0120-555-202 受付時間:9:00~23:00(土日・祝日も受付しております)

ホームページからのお問い合わせ

資料請求はこちら