2021年3月9日
≪札幌≫『2021公立高校入試問題出題分析(国語)』家庭教師のトライ
中3受験生の皆さん、本当に受験おつかれさまでした。
家庭教師&個別教室のトライ北海道グループ教務委員会【担当“トライさん”神山】から、
2021年3月4日(木)に行われました『北海道公立高校入試問題』の出題分析【国語編】をお送りします。
【国語】
難易度…標準は前年並み、裁量はやや易化。
標準問題の第1問は例年通りの小問集合。文法問題がここに組み込まれるのも例年通りだが今年は平易な敬語の問題のみ。
短めの読解問題が組み込まれたのも例年通りだが、記述式問題が全て書き抜き問題に変化。難易度は前年に比べてやや易しくなった。
標準問題の第2問(裁量問題の第1問)は熟語の構成や漢字の問題と、アンケート結果を参考にして発言内容について考えさせる問題。
グラフや図表の読み取りでないのは2年連続で、アンケート内容からというところは昨年と全く同様の構成。
昨年に配点5点に減少した、字数制限なしの記述問題は配点が6点に増加。また、記号選択式の問題が出題されなかったのはここ数年にはなかった傾向。
かわりに5点の記述問題が出題された。
ただ、2題とも書くべき内容はアンケート内容を見ると容易に考えられる内容のため、表現力次第ではあるが得点は取りやすい。
難易度は昨年までとさほど差はないが、記述力に自信のない生徒さんには難しく感じられただろう。
標準問題の第3問(裁量問題の第2問)は小説。
文章量が特に多いわけではなく、設問の難易度は易しめ。
問1の書き抜きはどのあたりに書かれていたかはわかりやすいが、17字に合わせるのは少し見つけにくい。
問2の20字~25字の記述問題、問3の70字の記述問題はいずれもどのようなことを書けば良いかのイメージは易しいが、表現の仕方を難しく感じた生徒さんは多そう。
昨年よりはやや難しくなったと言えるだろう。
裁量問題の第3問は論説文。漢字は易しく答えやすい。
文の内容は難しい表現が使われずに書かれており、昨年よりかなり読みやすい。
長文記述以外の問題は内容が平易で得点しやすい。
長文記述の問題は1問だが、制限字数が一昨年55字、昨年80字、から今年は105字と非常に大きく増加。
100字を超えたのは初めてではないか。
ただ、まとめるべきポイントは非常にわかりやすく、本文中から適した箇所を見つけ出すのは容易。
他の大問でもそうだったが、内容を理解するまではやさしめで表現力勝負となった。
今後は長文記述系の表現力の強化は必須と言えるだろう。
標準問題・裁量問題に共通の第4問は古典。
今年はオーソドックスな読解。過去2年と比べると文章自体は読みやすくなっており、細かな意味はわからなくとも話の流れはなんとなく読み取りやすい。
設問が全て記号問題で完全解答となったのは新しい。
昨年と比較すると難易度は下がっている。
全体として、出題傾向は標準問題・裁量共通とも「記述力」「表現力」に重きを置くようになっている。
裁量問題は読解自体の難易度が下がったため、より記述・表現力が必要となった。
標準問題は第2問・第3問がやや難しくなったが第4問の古文が易しく、総合すると昨年同等で標準的な難易度。
裁量問題は昨年より読みやすくなったこともあり、平均点は上昇するだろう。
特に次期受験生の方は、限られた時間のなかで、これまでの知識を活かしながらそれを本番で使えるように、最新入試傾向をふまえての実戦力を身につけていかなければなりません。
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