2012年10月16日
【宮城県 高校受験】 前期選抜対策のポイント
これまでも何度か案内したことがありますが、平成25年度(まさに今回入試)から
宮城県公立高校入試制度が変更されます。
最も大きな変更点は、面接や作文のみを課す従来の推薦入試が廃止され
英数国の学力検査を伴う『前期選抜』が始まるという点です。
また、内申点が『調査書点』と改称され、前期選抜においてその換算方法が変わり
さらに各高校が定める出願要件を満たせば、中学校長による推薦も不要になるなど
かなり大きな変更となるため、その対策方法にも工夫が必要となります。
例えば、前期選抜における調査書点の換算方法は以下のようになります。
{(英語・数学・国語)×5段階評価 +
(社会・理科・実技4教科)×5段階評価×2倍} ×3年分
※ 平成25年度入試は中2・3年の2年分
そして、上記の調査書点とは別に、各高校が独自に定める出願要件には
『3年間の平均評定が4.0以上』などという制限が設けられることになります。
この平均評定は、特定教科を2倍換算するなどの計算は行われません。
つまり、『平均評定が4.0以上』という要件をどのように満たしているか、ということが
英数国の学力検査における受験戦略を左右することになります。
【平均評定と調査書点のギャップについて】
① 平均評定
国語 |
数学 |
社会 |
理科 |
英語 |
技・家 |
音楽 |
美術 |
体育 |
評定平均 |
|
Aさん |
4 |
4 |
4 |
4 |
4 |
4 |
4 |
4 |
4 |
4.0 |
Bさん |
2 |
2 |
5 |
5 |
2 |
5 |
5 |
5 |
5 |
4.0 |
② 調査書点
調査書点(前期) |
調査書点(後期) |
|
Aさん |
180 |
156 |
Bさん |
198 |
168 |
上記はかなり極端な例ですが、前期選抜で18点、後期選抜で12点の差が生まれることになります。
前期選抜は相関判定ではなく、総点で判定することになるため、影響はかなり大きいと言えます。
つまり上記表のAさんは、前期選抜を受ける前に、既に18点のハンディを背負っているため
学力検査で、その18点分を補填するための戦略を取る必要があるということです。
さらに、学校独自検査では小論文対策も必要となります。
高校によって、『文章読取型』、『資料読取型』など形式がきまっているので
これについても事前に調べた上で、十分に準備をしておくと良いでしょう。
高校入試制度の改訂初年度となり、過去問などもない状態ではありますが
できることはすべて行い、後悔のないように試験に臨んでほしいと思います。