2018年10月11日
大学入試はどう変わるか?③
宮崎県の皆さん、こんにちは!
家庭教師のトライ 宮崎校です。
今回は、共通テストにおける各教科・科目における問題作成の方向性についてです。
【国語】
*近代以降の文章(論理的な文章・文学的な文章・実用的な文章)、古典(古文・漢文)といった題材が対象となり、
言語活動の過程が重視されます。問題文の中で与えられた情報を多面的・多角的な視点から解釈したり、
目的や場面等に応じて文章を書いたりすることが求められます。
これまでのように大問ごとに固定された分野から問題を作成するのではなく、
分野を越えて題材を組み合わせたり、複数の題材を組み合わせたりする問題が出題されます。
*共通テストでは、国語に記述問題が導入されます。記述問題は、実用的な問題を主な題材とするもの、
論理的な文章を主な題材とするもの、又は両方を組み合わせたものとし、小問3問で構成された大問1問が出題されます。
20~30字程度、40~50字程度、80~120字程度で記述する問題がそれぞれ1問ずつ出題されます。
【数学】
*数学的な問題解決の過程が重視されます。事象の数量等に着目して数学的な問題を見出すこと、
構想・見通しを立てること、目的に応じて数・式、図、表、グラフなどを活用し、
一定の手順に従って数学的に処理すること、解決過程を振り返り、得られた結果を意味づけたり、
活用したりすることが求められます。
また、日常の事象や数学のよさを実感できる題材、教科書等では扱われていないものも含めた
数学の定理等を、既知の知識等を活用しながら導かせる題材等も取り扱う方向です。
*記述式の問題は数学Iの中で出題され、マーク式問題と混在された形で小問3問が出題されます。
数式を記述する問題、または問題解決のための方略等を端的な短い文で記述する問題が出題されます。
【地理歴史】
<地理>
*地理に関わる事象を多面的・多角的に考察する過程が重視されます。事象の空間的な規則性を分析して
地域性を捉えることや、地域の変容や構造について考え、地域の課題を理解し将来像について構想していくこと
が求められます。系統地理と地誌の両分野からのアプローチを意識した問題も含まれます。
<歴史>
*歴史に関わる事象を多面的・多角的に考察する過程が重視されます。用語に関する単なる知識ではなく、
事象の意味や意義、特色や相互の関連等に関する理解が求められます。教科書等で扱われていない
資料についても、そこから得られる情報と授業で学んだ知識を活用しながら仮説を立てたり、
歴史的事象の展開を考察したりすることができるか問う問題や、時代や地域によらず
「歴史の見方」のようなテーマを設定した問題、時間軸を長くとった時代を貫く問題なども含まれます。
【公民】
<現代社会>
*現代社会の課題や人間としての在り方・生き方等について多面的・多角的に考察する過程が重視されます。
文章や資料をしっかり読み解きながら、重要な概念や理論等を活用して考察することが求められます。
身近な社会的事象に重要な概念や理論等を当てはめて考察する問題や、各種の統計など多様な資料を読み解き、
さまざまな立場から考察する問題が出題されます。
<倫理>
*人間としての在り方・生き方に関わる倫理的諸課題について多面的・多角的に考察する過程が重視されます。
文章や資料をしっかりと読み解きながら、先人達の考え方等を手掛かりとして考察することが求められます。
人間としての在り方・生き方に関わる倫理的諸課題について、倫理的な見方や考え方を働かせて思考したり、
批判的に吟味したりする問題や、原典資料や芸術作品など多様な資料を手掛かりとして、
さまざまな立場から考察する問題などが含まれます。
<政治・経済>
*現代における政治、経済、国際関係等について多面的・多角的に考察する過程が重視されます。
現代における政治、経済、国際関係などの客観的な理解を基礎として、文章や資料をしっかりと読み解きながら、
政治や経済の基本的な概念や理論等を活用して考察することが求められます。社会的事象に政治や経済の
基本的な概念や理論等を適用して考察する問題や、各種の統計など多様な資料を読み解き、さまざまな立場から
考察する問題が出題されます。
次回、英語・理科の問題作成の方向性と、英語の資格・検定試験についてです!