2011年9月16日
『岩手県高校入試 一般入学者選抜 理科①物理の傾向と対策』
◇物理
1. 出題傾向
第1問でレンズを通した物の見え方の問題と、台車の動きを記録テープで打刻する問題。
第2問で抵抗器にかかる電圧の大きさと流れる電圧の強さの問題。
第7問でエネルギーと滑車の問題が出題されました。
第7問は生物分野の植物との複合問題となっています。
理科第1分野の物理から、光と音、電流と電圧、仕事、運動とエネルギーと、
バランス良く出題されています。
とくに光と音の性質は毎年出題されています。
実験や観察に基づく問題が多いことも特徴として挙げられるでしょう。
問題数が多いですが、ここでは毎年出題される光と音の性質を取り上げてみたいと思います。
「平成23年度 岩手県高校入試問題」
第1問(7)
右の図は、凸レンズを通してメスシリンダーを拡大して見たようすです。
このとき、メスシリンダーは焦点の外側と内側のどちらにありますか。
また、見える像の種類は何ですか。次のア~エのうちから、正しい組み合わせを一つ選び、その記号を書きなさい。
メスシリンダーの位置 | 見える像の種類 | |
ア |
焦点の外側 |
実像 |
イ |
焦点の外側 |
虚像 |
ウ | 焦点の内側 |
実像 |
エ |
焦点の内側 |
虚像 |
実際の問題には写真も掲載されています。
メスシリンダーの像は、実物よりも大きく見えています。
上下左右の向きも実物と同じですので、見えているのは虚像となります。
虚像が見えるのは、物体の位置が焦点の内側にある場合ですので、答えはウとなります。
光の性質は、配点は小さいですが、毎年必ず出題されますので、確実に点を取れるようにしておきましょう。
2. 来年度の予想
光と音の性質、他分野との複合・総合問題は間違いなく出題されてくるでしょう。
実験や観察に基づく問題も引き続き出題されるのではないでしょうか。
また、引き続き物理分野からバランスよく出題されるでしょう。
3. 対策
問題数も多く、範囲も広いので、苦手分野を作らない事が重要です。
毎年出題されている、光と音の性質は、教科書の内容をしっかりと身につけておく必要があります。
複合・総合問題も出題されますし、実験や観察に基づく問題もありますので、幅広い知識が求められます。
教科書や参考書だけで学習するのではなく、実験や観察に実際に取り組んでみることも重要です。
実験・観察の結果を、図や表、文章にまとめる練習を行いましょう。