2011年9月17日
『岩手県高校入試 一般入学者選抜 理科②化学の傾向と対策』
◇化学
1. 出題傾向
第1問で電気分解とイオンの問題。
第3問で化学変化と質量の問題が出題されました。
ほぼ全ての問題が、実験に基づく問題となっています。
第1問で2題出題され合計4点。第3問では4題が出題され合計14点。
他の分野とバランス良く出題されています。
「平成23年度 岩手県高校入試問題」
第1問
(3)右の図は、うすい塩酸を電気分解しているようすを表したものです。
次のア~エのうち、電極から発生する気体の性質として正しいものはどれですか。
一つ選び、その記号を書きなさい。
ア 電極Aから発生する気体は、黄緑色である。
イ 電極Aから発生する気体は、空気よりも重い。
ウ 電極Bから発生する気体は、刺激臭がある。
エ 電極Bから発生する気体は、水に溶けにくい。
図では電極Aは-に、電極Bは+に接続されています。
うすい塩酸を電気分解すると、水素と塩素が発生します。
それぞれの性質をまとめると、「水素は無色で空気よりも軽い」
「塩素は刺激臭があり水に溶けやすい」となります。
ここまで整理できれば、あとは消去法で正解は「ウ」だと分かります。
もう少し丁寧にいくならば、「水素が発生するのは陰極」「塩素が発生するのは陽極」まで書き出せば、
ウ以外に当てはまらないことが分かります。
電気分解の基本を押さえていれば、設問の「うすい塩酸を電気分解」の部分だけ読んで、
あとは消去法で答えが出せる問題でした。
2. 来年度の予想
電気分解と化学変化は引き続き出題されるものと思われます。
他の分野との出題バランスや、配点も同様なものとなりそうです。
実験や観察に基づく問題も引き続き出題されると予想されます。
3. 対策
毎年出題される、化学変化と質量や、2年連続で出題されている電気分解とイオンは、
教科書の内容を確実に理解しておく必要があります。
実験に基づく問題も多いですので、実験に積極的に取り組んだり、
途中経過や結果をノートにまとめるようにしましょう。