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三重県の県立高校入試問題において、論理的文章が大問2として出題されるのは定着しています。ここ10年間の過去問を見ても出題頻度は100%です。平成24年度も必出でしょう。

 

中学生の皆さんは1年から3年までの教科書に、論説・評論という種類の文章が載っていたことを確かめてみてください。説明文と呼ばれるものは筆者が観察や実験をした事例を事実に基づいて淡々と説明する文なので、論理的文章とは少し種類が異なります。三重県の入試では論説文・評論文が必出なので、文章の中に筆者の意見や主張が筋道立てて述べられた文が出されるということを頭に入れておきましょう。

 

文章の長さとしては、毎年2000字弱です。中学1年生の教科書に出てきた論説文・評論文の長さが2000字前後の語数なので、その程度の長さの文を一読して、筆者の意見が読み取れるだけの読解力があれば、入試の文も怖がることはありません。中学3年生の教科書に出てくる論説文・評論文はさらに語数が4000字前後と長くなっていますので、中3で習う文章の3分の2程度の文章量だと考えればよいでしょう。

教科書の文は各自が授業前に読んでおくことはもちろん、日々の国語の授業を大切に受けることがこれからの国語力を伸ばすカギです。

 

次に配点について。

大問2の論理的文章は50点満点中15点~19点を占めており、全体の1/3前後を占める高い配点となっています。

6,7問の各問の中には必ず漢字の読み書きが1問。品詞に関する文法が1問。熟語など言葉に関する問題も1問出されているのが特徴です。そして、残りの3~4問が論説文の内容を問う問題です。傍線の引かれた部分についての読解問題で、「本文中の言葉を使って書きなさい」という形式です。すぐに解答欄のスペースに目を向け、フリースペースで1行なのか2行なのか3行なのかを確認します。このような問題では、それぞれの解答欄の8割~9割以上が埋まるような解答を書く力が試されます。年度によっては、解答欄がマス目で「〇字以上〇字以内で書く」という形式も使われています。

 

解答するポイントは、本文のとおり書き抜くのではなく、本文中の言葉を使って書くことですので、各自で主語や助詞を補って文の長さを考慮して解答文を作っていくことが必要です。そのとき、理由を問われていれば文末を「~から。」で、「どんなことですか」と問われていれば文末を「~こと。」で終わらせるようにし、終始一貫して意味の通る文を作ることが最後の仕上げです。また、問題文の中に条件が入っている(例えば、「〇〇との違いを明らかにして」や、「〇〇にふれて」など)場合は、その条件を含んだ解答になっているかもよく確かめて文を作りましょう。

 

残りの1問は、選択文の中から「この文章の内容に合うものを一つ選びなさい」というものです。この形式の問題は、文章中に出てきたキーワードがあるかないかで判断したり、また、文末が肯定されているか否定されているかで、明らかに本文の内容からはずれている文を消去していく方法が最良でしょう。

 

最後に、論理的文章を読解するためのアドバイスです。

中学生の皆さんは、わずかな時間ができたとき、好き好んで評論文を手に取る人は少ないでしょう。頭を休めるためのマンガや軽めの小説を読む方が多いのではないでしょうか。あるいは長編ミステリが息抜きだという人もいるかもしれません。日頃、目にあまりふれないにもかかわらず、三重県入試の国語の教科では50点満点中1/3の配点を占める論説文です。国語の授業で論説文の単元のとき、心して読解することはもちろん、もっと毎日継続的に目に触れるようにしましょう。一日のうちのわずかな時間でも、新聞に目を通して社説やオピニオンのページ、読者の投稿欄だけにでも目を通してみましょう。または、学校で「朝の読書」の時間があれば、これからは「〇〇新書」の本から興味ある題名の本を持っていき、たとえ朝の10分間だけでも筆者の意見を筋道立てて書かれた文に触れることもおすすめです。

読解力がついてくるのはもちろん、すっきり筋道立った簡潔な解答文を書く力も自然に身についていきます。さっそく試してみてください。

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