教育プランナーブログ

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平面・空間図形分野に苦手意識を持っている生徒は多いです。しかし、必要な事柄や意識する事柄をしっかり頭の中で整理しながら問題を解けば、答えを導くことは出来ます。今回は、過去6年間の図形の傾向と問題解決するためのアドバイスを書いていきます。

 

平成18年度から平成23年度にかけて、小問題集の中で角度を求める問題は3回出ました。平成18年と21年には問題集でお馴染みの円の中に図形が混ざっている形で出されました。この種類の問題は正解する生徒が多いので、確実に解けるようになっておきましょう。

 

円の中に図形がある形で角度を求める時に、意識するべきことをポイントについて挙げておきます。

平成21年度に出された問題では、平行なニ直線が円の中に書いてあるので、もちろん同位角か錯角が等しいということに気づく必要があります。その上で、中心角が平行線の錯角になるように補助線を入れることが出来れば芋づる式に角度を導き出すことが出来るでしょう。21年度の問題のように、中心角→円周角(2分の1)→二等辺三角形(円の半径が等しいから)→円周角→外角の定理の順で問題を解く時に必要なのは、やはり問題集に載っている必要事項です。もう一度問題集を開いて、必要な定理は必ず頭の中に叩き込んでおきましょう。

 

平成22年度の小問題集の中で出された角度を求める問題は、「合同」の考え方を使ったものです。「図形をFがBCに重なるように折り返した」という文に遭遇したら、「合同な図形が2つある」ということに気付きましょう。そして、合同なら対応する角度や辺の長さが等しいので、分かる角度を全て図の中に書き込むと後々楽になります。また、この問題では平行線があるので、同位角を求めて、三角形の内角の和が180度になるということと、錯角で等しい箇所の角度も求めたら簡単に答えを出すことが出来ます。

 

平成18年度から23年度までで四角錐の問題が2題、四角柱の問題が2題出されていて、かなり高確率で出題されています。

(1)の問題は、線分の長さを求める非常に簡単な問題なので、確実に点数を取れるようになりたいところ。どれも、相似か三平方の定理を使えば簡単に求められるものになっています。また、底面が正方形になっていて対角線の長さを求める時には、計算するまでもなく一辺の長さに√2をかけて答えを出して時間を短縮しましょう。また、もしその対角線が対角線の交点までの長さになっている時にはもちろん「平行四辺形の対角線は各々の中点で交わる」という必須事項を使って、2で割ると良いのです。

 

三平方の定理は、皆さんがこれから学習する内容ですが、三角定規の長さを思い出して、「30度、60度、90度」の三角形の時には辺の比が「1:2:√3」になることと、直角二等辺三角形の時には「1:1:√2」になることを覚えておきましょう。

 

平成21年度に出された円錐の問題で、高さを求める問題は、「二等辺三角形の頂点から底辺に下ろした垂線は、底辺を垂直にニ等分する」という非常に重要な事項と三平方の定理を用いて長さを求めることが出来ます。生徒の中には、一気に答えを出したがる傾向を持った生徒もいて、すぐ「分からない」という言葉を使うことがありますが、数学の問題は「一つ一つ解決する」ことが重要だと言うことを覚えておきましょう。

 

平成20年度の大問6で出された問題と、平成21年度の大問6の円錐の問題と、平成23年度の大問5で出された問題を解く上で必要なことには共通点があります。それは、「視点を変えて図形を見る」ということです。この3つの問題は、どれも直角三角形が与えてあって、三平方の定理を使って必要な長さを途中までは難なく書き込むことが出来ます。ところが、途中で行き詰った時に、「直角三角形は、底辺と高さが与えられているから面積を出してから、違う底辺に対する高さを求めることが出来る」という工夫に気付く必要があります。また、面積が分かれば「高さ=面積÷底辺×2」というように面積を求める時の公式と逆の計算で高さを求めることが出来ます。

 

図形の問題では、円周角や三角形の残りの角度、平行線の同位角や錯角、あるいは裏技の「やじりの法則」などを使って、分かる角度を求めていけば相似になっている図形があることに気付くことも多いでしょう。その時、補助線を入れるなどの工夫をして分かるところから徐々に長さを求めていけば、必ず求めたい箇所の長さも求まるようになっています。

 

また、求めたい長さの箇所と別の箇所が相似になっていて、両方の長さが分からない時には、取りあえずxを使って3xと4xなどのように文字を使って一つ関係式を作ると、xの値が分かるようになっています。図形の中で、方程式を使わなければならないこともたくさんあるので、未知数が円周角と中心角などのようにxと2xなどで置くことが出来る時には、その変数を使って式を作ることも必要です。

 

様々な問題に当たって自信を持って取り組めば、自然とペンがすらすら動くようになる日が来ます。

 

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次回は数学シリーズ最後の「確率・統計」です。ノウハウの詰まった内容になっていますのでお楽しみに。

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