2011年6月13日
神奈川県 中学受験の話(公立中高一貫校①)相模原中等教育学校
こんにちは。トライ神奈川校です。
今回は、公立中高一貫校である相模原中等教育学校の紹介です。
現在、神奈川県の公立中高一貫教育校として6年間同じ学校に通う形をとっている学校は2校あります。
今回ご紹介する相模原中等教育学校と平塚中等教育学校の2校です。
つい先日、入学者についての募集および決定に関する要綱が神奈川県教育委員会のHPに掲載されました。
神奈川県の公立中高一貫校の受験は、いずれかの1校しか受験できないこと、筆記の受験問題は同じものを使うこと、グループ活動での評価がかなりウエイトを占めること、神奈川県内に住んでいれば通学時間についての制限はないことが特徴です。
この2校のどちらを受験しようかな…と悩んでいる親御さんからの相談を毎年受けます。
相模原中等教育学校に通っているお子さんの声や相談、学校自慢などから特徴が見えてきました。
相模原中等教育学校では、「国際社会に対応する幅広い教養と社会性・独創性」と「豊かな人間性とリーダーシップ」を備え、
「よりよい社会の構築に貢献できる」生徒を育ててまいります。
とくに次世代を担うリーダーに求められる「科学・論理的思考力」、「表現コミュニケーション力」、「社会生活実践力」の3つの力を、
教育課程の基盤となる「学習」、「生活」、「キャリア教育」を軸に、教育活動の幅広い展開を通して着実に身に付けさせたいと考えております。
と、校長先生の挨拶の中にあります。
着目している点は2点。「リーダー・キャリア教育」と「科学・論理的思考力」という言葉です。
実際、授業で使われている教材や進度に関しては、難関私立中高一貫校と遜色ない内容です。
進学校としての誇りをもち、やはり大学進学率という部分では強く意識されている印象を受けます。
6年間かけて、おおらかに「しっかり学び」、「じっくり育て」、「ゆっくり探る」を3つの柱にしています。
一方で、あまりたくさん宿題が一気に出る様子は感じません。自分から予習復習をすること、わからない問題をそのままにせず
明日の授業に臨むことが大変重要になります。先生方にも、入学した子どもたちにはそれが出来るという自負があるように感じます。
(つまり、学校側から強制的に学習を強いられないので、お子さんが自ら進んで勉強できるようにならないと
学校の授業についてくのがとても厳しいのです。)
また「科学・論理的思考力」という言葉に表れているように、理系科目にも特色があります。
「サイエンスチャンネル」という授業をはじめとして、教科書以上の学習を授業で率先して取り入れ、
理数系の科目に関心を寄せてほしいという学校の動きや意欲を感じます。
理系進学者を減らさないという意思表示のひとつでしょう。
意欲と関心をもった子どもたちが集まり、応用問題なども楽しく乗り越えていく。
それを学校がやさしく見守っているという印象を受けます。
勉強についていくのがきついというご要望を受け、トライでフォローさせて頂いているお子さんもいますが、
その子たちからは、「勉強は難しい。でも学校は楽しい。友達もたくさんいるし、先生はやさしい」という自慢の言葉が出てきます。
まだ始まったばかりの取り組みですが、子どもたちにとって居心地の良い、新しくユニークな学校が増えてくれることを教育プランナーとしても期待しながら、毎年受験相談に臨んでいます。
さて今回はここまでです。次回は平塚中等教育学校の話をしてまいります。