2011年12月
2011年12月6日
東京都 苦手科目克服(高校入試頻出単元・数学編)
こんにちは。家庭教師のトライ東京本部です。
都内の私立高校の一般入試(2/10~※一部除く)まで約10週間となりました。
また都立高校の一般入試(2/23)までは約12週間です。
限られた時間の中で最大限の効果をあげるために、一人ひとりに合わせた受験勉強計画が必要です。
【計算は「平方根」「二次方程式」必須】
私立高校、都立高校問わず、計算問題は必須です。
特に、計算問題として出題される場合は、中3で学ぶ「平方根」「二次方程式」の計算が頻出です。
数学が苦手な受験生の中には、「中1と中2で学ぶ単元が中心だから中3の単元には手をつけない」という
受験勉強のスタイルをとる方がいますが、計算問題については中3単元が必要です。
「式の展開と因数分解」、「平方根の計算」、「二次方程式の計算」の3つは、中3で学ぶ単元ですが、
計算問題で得点するためにも必ず復習をしておきましょう。
【関数分野、図形分野、どちらかに強くなる!】
数学が得意な受験生を除き、多くの受験生は「関数分野」「図形分野」のどちらか、もしくは両方を苦手としています。
受験が迫ってきた時期の鉄則は「できるものを増やす」ことです。
関数分野、図形分野どちらか一方については、集中的に勉強して可能性を広げる必要があります。
私立高校受験の場合は、受験校の傾向分析と過去問演習のでき具合から、
合格最低点をクリアするために「関数分野」「図形分野」のどちらを徹底的に復習すればよいかを見極めましょう。
・「図形は難問が出題されるが、関数は簡単なグラフの問題」 ⇒ 関数の強化
・「関数の問題は速さの問題で難問が出題されるが、図形は証明が一問と穴埋め問題」 ⇒ 図形の強化
【方程式の文章題】
都立高校入試の出題傾向では、目標点数が70点以上の場合を除き、方程式の文章題の優先順位は低めです。
私立高校入試では、学校によって扱いが異なります。出題数と正答率から必要性を分析し、
場合によっては優先度を大きく下げることをお勧めします。
【優先度が高い単元一覧】
都立、私立含め、頻出単元であり、受験までに解決したい単元を挙げておきます。
<計算/方程式>
・等式変形 ・平方根の計算 ・因数分解 ・二次方程式 ・速さ ・濃度
<関数>
・交点の座標を求める ・傾きを求める ・指定された点を通る直線の式を求める
・直線で囲まれた図形の面積を求める ・指定された図形の面積を二等分する直線の式を求める
<図形>
・角度を求める(多角形の内角・外角、平行線と角) ・平行四辺形の性質を利用した証明
・合同の証明 ・相似の証明 ・関数との融合問題(グラフ上の図形の面積など)
・三平方の定理を用いて面積を求める
2011年12月4日
東京都 苦手科目克服(高校入試頻出単元・国語編)②
【プロ家庭教師による、都立自校作成校の国語の傾向と対策】
都立 西高校
①形式 100点満点
[1]漢字読み 5×2点
[2]漢字書き取り 5×2点
[3]小説 1、記述問題 1×8点 2、他 4×4点
[4]論説 1、記述問題 1×8点 2、作文 1×10点 3、他 3×4点
[5]古文 1、語句記述 1×6点 2、記述問題 1×8点 3、他 3×4点
②分析
[1][2]の配点は20点になる。この漢字の読み書きに関しては自校作成校の出題ではかなり易しいものである。
ただし四字熟語を出すことで知識を同時に確認していると考えられる。
過去の出題では、行雲流水、温故知新、傍若無人、心機一転、笑止千万、不易流行、悪口雑言、
故事成語、自縄自縛、言語道断などわりと有名な語句が顔を出している。
[3]の小説の配点は24点である。例年無理のない心情把握が可能な文章である。丁寧に主人公の性格、
場面の変化、気持ちの変化、気持ちを表す小道具、ラストシーンをとらえたい。記号問題の多くは
心情・気持ち、様子、理由、表現といった最適選び問題である。記述問題も基本は気持ち説明の60字記述である。
ただしH22年の40字、H21年の50字といった変更もある。ここは易しい問題である。
[4]の論説の配点は30点となっている。大きな配点は作文の10点とバリエーションに富んだ記述問題である。
特に記述は年度によってキーワードによる記述、書き抜き、ワードと語句要約30字(完答)、具体化記述といった
パターンに捉われない出題である。
作文は自校作成校の「華」である。H23年「優しい関係」、H22年「待つ」、H21年「個性」、H19年「責任をになうこと」
など本文を参考を条件にシンプルなものを深く書けるか内容を問いている。
他の記号選択3題も評論の王道の出題である。
[5]の古文評論の配点は26点である。ここでは内容まとめ記述が手強い。また文法、語句、対訳書き抜きなどもある。
出題文も豊富である。H19年「新古今和歌集」、H20「新古今和歌集」、H21年鴨長明「方丈記」、
H22年松尾芭蕉「笈の小文」、H23年西行と吉田兼好など古文のワールドが広がっている。
③傾向と対策
西高の合格ラインを考える時、70点を切るのは国語としては危険である。また自校作成校の難易度としては高い方ではない。
ただし、時間の中で終えるスピードトレーニングと50字以上の記述対策の重点化、さらに作文での高得点は欠かせない課題となる。
全体的に自校作成校の特徴だが古文評論に難問を置くことで国語の点数を押さえている傾向がある。
そのため時間をしっかり確保し、古文をじっくりやりたいところ。26点を捨てる展開は避けたい。
作文は15点までは例年見込める問題である。日常からのトレーニングが重要である。
本文の筆者の意見が分かり、自分の意見を説得する形で表現する。それも7分から8分の間である。
ただ書いたものはほとんど点数にはならない。従って日々作文の練習は重要となる。
故に漢字の20点と小説の24点の確保の次に、作文の7点以上のハイポイントは合格に必須な基礎点である。
残りは評論の20点中10点以上の確保である。西高は評論でも難問は出題されていない。
やはり問題は解くスピードと古文を攻略することにかかってくると感じる。日頃から速読と要約まとめのトレーニングは必要になる。
漢字も含め基礎知識では貪欲に点数を掴むことが勝利を生むと確信している。
都立 日比谷高校
①形式 100点満点
[1]小説 1、漢字の読み 4×2点
2、記述問題 1×7点~8点(※年度によって変化する)
3、小記述問題 2×5点(※年度によって変化する)
4、他 6~7×3点から4点
[2]論説 1、漢字書き取り 4×2点
2、作文 1×15点
3、完答型記述問題 1×6点(※年度によって変化する)
4、他 5~6×3から4点
[3]古文 1記述問題 1×7点
2、他 3~5×2~4点
②分析
[1]の小説と[2]の論説に出題されている漢字の書き取りと読みはとても易しい問題である。それぞれ4題づつあり16点。
ここは落とせないところである。
[1]の小説はとても易しい文章出題が続いている。丁寧に主人公らの心情変化を追いたい。場面の変化にも対応したい。
小説の問題配点は年度によりバラバラである。H23年37点、H22年30点、H21年35点、H20年35点、H19年31点。
大体30点から35点あたりと考えて良い。40字から80字の記述問題が7~8点であるため前半の山は、
この記述を丁寧に書くことである。難しい要求はここにはない。
[2]の論説の配点も年度によって変化がある。大体45点あたりで推移している。5、6題ある記号選択問題も
例年そんなに変化はない。ただし日比谷高では配点は3点から4点に抑えられている。また評論文が妙に長いのが特徴である。
H23年を除き例年比較用の文章が出題されそれぞれ文章Aと文章Bとなる。内容もかなり凝っている。
「学問」「科学」と「可能性」、「宇宙と生命」と「言語」など専門的なジャンルがひしめいている。大学入試並みの文である。
やはり理解と速度と視点を問うものと考えられる。そのためか大きい記述問題の配点は大きくされている。
書けない受験生には最難関の学校となるだろう。
[2]の論説の作文では配点が15点になっている。字数は250である。H23年筆者の主張に対し学問観点と具体的な経験から
自分の考えを述べさせるものが出された。またH22年では「人生」についてA文章の「創発」とB文章の「可能性」の指摘を踏まえて
自分の考えを述べるように求められた。このように本文の核となる内容を踏まえキーワードを踏まえ、さらにテーマに対し
自分の意見を出すことが要求されている。綿密な準備が大切である。多くの時間を割くべきである。
[3]の古文評論の配点は20点から24点である。問題やジャンルもまちまちで一定ではない。ただし1題だけ記述問題がある。
7点または8点となっている。丁寧に読み込むとよい解答になるので取りたいところだ。
他は語句、対訳書き抜き、最適選択記号などである。小さい点数であるが自校作成問題は点数をかき集めたものが勝利者である。
③傾向と対策
全体として日比谷高は記述力のある生徒を求めていると言える。それが配点に表れている。
作文の15点や記述問題の7点から8点に対し記号問題は3点から4点に抑えられている。これは理解力、思考力、表現力を
高い設定で求めていると分かる。従って小説、古文の記述問題の15点と論説の作文の15点の30点だと決まる必要がある。
ここで速度とまとめる力で20点は確保したいところだ。基礎点としては漢字の読み書き16点、小説の問題で30点、
論説の最適選択記号問題やキーワード書き抜き問題を丁寧に20点確保したい。
難問奇問はここには存在しない。問題はやはり時間との戦いということになるだろう。
古文に関しては毎年まちまちなため明快な対策は難しいと思う。幸い配点が20点から24点であるため半分を確保する形で
記述に絞るべきだと考える。記述の出来がリアルに点数に反映されるのが日比谷高である。
ここでも国語の分担点は70点を切りたくないところである。
こんにちは。家庭教師のトライ東京本部です。
推薦入試まで約50日(都立高校の推薦入試は1月27日、私立高校は1月下旬)、
私立高校の一般入試まで約70日、都立高校の一般入試まで約80日となりました。
対策が後回しになりがちな「国語」ですが、まだまだやれることはあります。
【受験生の国語対策】
<私立難関校=長文読解の速度を上げるための訓練>
文章のボリューム、レベルとも中学生には厳しいものが出題されます。スピード勝負、何度も読み返す時間はありません。
「本文を読むのは1回、問題を解くのも1回」の訓練を特に難関校受験の場合はお奨めします。
(慶応義塾普通部 開成 早稲田高等学院 など)
<都立自校作成校=作文含め時間内に全て解き終わる訓練>
難易度が高い割に、合格者の平均点は高めです。とにかくテンポよく解く必要があります。
作文問題は、切り離さず大問とセットで書く方が効率的です。
日比谷高校 西高校 国立高校 八王子東高校 戸山高校 青山高校 立川高校 新宿高校
墨田川高校 国分寺高校 両国高校 富士高校 武蔵高校 大泉高校 白鴎高校 など
<受験生の国語対策=過去問で出題形式に慣れる>
国語が苦手な受験生の場合、いかに「本番で戸惑わないようにしておくか」が大切です。
都立は5教科の試験の一番始めが国語です。私立高校でも国語が一番始めにくることが多いようです。
国語であせってしまうと後の科目に影響します。過去問は5年分は演習しましょう。
【中学一年生、二年生の国語対策】
<私立難関校=知識ものは二年生までに>
文法問題(用言、助動詞の識別など)や文学史といった知識ものは、私立難関校で出題されることが多い分野です。
受験生になると、英語、数学に必然的に学習時間を投下します。
そのため、知識ものは早めに覚えてしまい、受験生にあったときの負担を少しでも減らしましょう。
<古典(古文・漢文)は受験校による>
都立の共通問題では、素材として使用されますが純粋に古典の問題として出題されることはほとんどありません。
私立高校では出題する、しないがある程度はっきりしています。
難関校を検討している場合は、過去問に目を通し、出題されているようであれば早めの対策をお奨めします。