2012年12月3日
東京都 大学受験英語攻略
こんにちは!トライ東京校本部です。
受験生としての本戦がスタートするセンター試験まで50日を切り、
もう直前といっても過言ではない時期に差しかかってきました。本日は大学受験英語についてお話しします。
◆大学受験英語とは…
英語にはリーディング、ライティング、リスニング、スピーキングと分かれていますが、
大学入試で中心となるのは、皆さんも知っての通り、リーディングとなります。つまり、英文読解です。
ここでポイントになるのは、
「試験を作成した人は解答者のどのような力を試したいのか」
ということです。
その答えとして上がりやすいのが、次のようなことなのではないでしょうか。
①英語の読み書きが十分にできるかを試したい。
②大学に入っても英語の授業が必ずあるので、その授業についてくることができるかを確かめたい。
③学校教育で指導されてきたことをしっかり身につける勤勉さがあるかどうかを見極めたい。
これらは、一言でまとめると、
「国際社会で求められる英語の運用能力があるのかどうかを試したい」
ということです。
◆どんな力が求められているか…
それでは、「国際社会で求められる英語の運用能力」とは一体いかなるものなのでしょうか。
一言で言えば「聴く力、話す力」です。
もちろん、文書を読むことができたり、書くことができることは社会生活を送る上での大切な要素です。
しかし、人間が健全な生活を送るためには、他者との直接の関わり合いはなくてはならないものです。
果たして、読解問題や、ややこしい文法の正誤問題や整序問題、あるいは選択問題が
多くを占める大学入試の英語で試したいものは、英語の運用能力なのでしょうか。
様々な意見がありますが、次のような考え方もあるのではないでしょうか。
「大学受験英語は、考える力を試すためのものさしに過ぎない」
このような捉え方が生まれる最も大きな理由は、二つあります。
①高校卒業時までに学習する英単語の数は決まっているのに、
入学試験では知らない未知の言葉が多く運用される文章を読めなければならないこと
②英語は常に流動的であるということ
①について言えば、高校卒業時までに学習する英単語は4500語から7000語と言われています。
②に関しては、英語は言語という性質上、時代とともに語彙や文法の使われ方が変わってきているということです。
②の説明は具体例を出した方がわかりやすいので、次の例文で説明します。
(1)I could recognize a man whom I had met before.
(2)I could recognize a man who I had met before.
大学入試をこれからに控えている方や英語を学習している方はこの(1)と(2)を見たとき、
(2)の文は誤りだと即答することでしょう。正式な文法で判断すれば、確かに(1)が正しいです。
しかしながら最近では、英語圏の英語教師、作家、記者、さらには学者などの間では、
発音がしづらいwhomなどをわざわざ使う人間は堅苦しく、時には偉そうにさえ響くと言われており、
whomは廃れてきているのが現実としてあります。そういう意味で英語は常に流動的であるということです。
◆受験生に必要な力とは…
話題から脱線しましたが、①と②からわかることは、
英語を全て完璧にしてから試験に臨むことは極めて難しいということです。
語彙を全て覚えようとすれば何十万語になりますし、時代の変化に合わせて言葉の使い方が変わっている、
などということをいちいち歴史を辿って学んでいくことができるほど、受験生には時間がありません。
そのときに必要になるのが、考える力、すなわち「思考力」なのです。
知らない単語が出てきたときに、どういう意味なのかをコンテクストから予測を立てるのは思考力の賜物ですし、
文中にあるthatが、指示代名詞か、関係代名詞か、はたまた同格か、といったことを導き出すのも思考力のなせる業なのです。
英語が得意な方も、苦手な方も、大学受験英語にどのような力が求められているかわかれば、もう怖いものはありません。
思考力を養成したい方には、次の本をオススメします。
「思考訓練の場としての英文解釈(1)(2)」 多田 正行
ちなみに作者の多田さんは東京大学卒で、中学時代に極貧生活を強いられ、
学校にノートや鉛筆すら持っていく事が出来なかったそうです。
そのとき、彼は毎回の授業で黒板に書かれたものを全て暗記したそうです。
そのような学習環境下で中3用の模擬試験を中2で受け、上位に入り先輩たちに驚かれたそうです。
恐ろしい程の集中力と思考力の持ち主だと思います。
ノートも書くものも有り余っている時代を生きる私たちにとっては信じられない話ではありますが、
この話は、不可能はないということを教えてくれる気がします。
◆最後に…
受験生の皆さんはラストスパートをかけて、頑張っていきましょう。
非受験生の皆さんも「思考力」なんていう言葉もあるということを意識して勉強してみるのも良いかもしれません。
入試対策の詳細に関して、トライの教育プランナーによる相談も受け付けています。
これから入試本番までの限られた時間を有効に活用し、第一志望合格を目指していきましょう。