教育プランナーブログ

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いつもお世話になっております。家庭教師のトライ 茨城校です。

 
昨月下旬に茨城県教育委員会より、昨年度(平成25年度)の公立高校入学者選抜に関する、

「実施状況報告書」が開示されました。今回はこの報告書を受けて、昨年度の入試を改めて振り返って行こうと思います。

 

(※なお今年度の各校の実施倍率については、過去の記事にて取り上げさせていただきました。

 よって今回は割愛し、入試問題分析を大きく取り上げていきます。)

 
まず、≪問題作成の基本方針≫のページから部分的に抜粋して引用していきましょう。

 
●基礎的・基本的な内容の習得の程度をみるとともに、思考力、判断力、表現力等がみられるようにする

●出題の範囲は、特定の学年や分野・領域に偏らないようにする

●問題の分量は、検査時間内に十分解答できるようにする

   

以上の3文を見ることで、茨城県の公立高校入試問題のねらいや、問題の傾向が見えてきます。

つまり、「応用問題に偏りすぎない、基礎の定着を問う問題」「浅く広い出題」「多すぎない分量」といった

“茨城県らしさ”が浮かび上がってきます。難問奇問を頻発したり、量で圧倒するような出題ではないということですね。
 

この点茨城県の出題は大変良心的です。基礎を着実に身につけていけば、必ず得点できる問題が用意されているのです。

では次に、各教科の問題の所見を概略的に見ていきましょう。

 
国語

やはり大問一、二を通じて、条件に合わせて文章を組み立てる設問での失点が多かった模様です。

また大問三の古典では、述べられている内容を正確にとらえるワンランク上の問題で正答率がガクッと落ちています。

総じて文章の構成力や表現力、文章に自分の言葉でまとめる能力がより求められています。

 

社会

記述問題の完答率はどれも2割を切っているようです。

その他で正答率が低かったのは、公民分野の数字を問う問題や行政機関の問題。

地理分野では地形図の読み取りや農業名「施設園芸農業」を答える問題。

歴史分野では「町衆」と答える文化が絡む問題。総じて地理分野の正答率が低かったようです。

 

数学

正答率が1~2割と、差がつく難問になったのは大問4(2)、大問5(2)、大問7。

それぞれ、一次関数と二次関数の混合する問題変化する二つの数量を一次関数として表す問題

半円と回転体の問題、となっています。

ほか、大問6(2)の合同の証明、大問8(2)の空間図形の応用問題は取り組まなかった人も多く正答率一桁でした。

 

理科

理科で特に正答率が低かった問題は、天体分野の月の運動に関する記述問題

物理分野の屈折の作図問題・図形的な計算問題の3つでした。

正答率は全体を通じて比較的二極化し、特に仕事率・電力・湿度などの計算問題で差がついたと言えそうです。

一方観察・実験を通じた内容の問題は定着率が高くなりました。

 

英語

初歩的なリスニングの問題は特に正答率が高く、

大問1のリスニング・大問2の単語補充・大問4(1)の適文選択の問題はどれも落とせない問題となりました。

一方で、やはり長文を読み解いていく問題は正答率が低く、

中でも単語力・文法力・読解力すべてにアプローチしていく大問5は捨ててしまった受験生も多かったようです。

 

全範囲を通じても、国語・英語は読解力と表現力を問う問題理科・社会は記述問題や計算問題

数学は特に図形の範囲の出来が悪いという、一般的な傾向が見て取れます。

しかし、合否の分かれ目になっているのは、正答率が40%~60%の”落とせない”問題

このレベルの問題は、基礎をうまく使っていく問題です。

着実な基礎が身についていないと、正答することはできないでしょう。

 

以上、昨年度の入試問題の分析でした。いかがでしたでしょうか。
このシーズンでは、基礎力の定着に全力を注いでいきましょう

今重要なのは、「浅く広く」のスタイルです!

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