教育プランナーブログ

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2023年4月

皆さんこんにちは!
今回からは、2023年(令和5年)3月に実施された茨城県立高校入試の傾向や入試対策について紹介していきます。

★今から入試に備えたい中3生
★「入試ってどんなことをするの?」「今から準備できることはあるの?」と気になる中1・中2生
★「自分たちの頃と何か変わったの?」「第一子が今度受験生になるけど、始めてなので何もわからない……」と心配な保護者の方

にもわかりやすくお伝えしますので、ぜひご覧ください!

 

○定期試験と入試って何が違うの?

定期試験と入試の最大の違いは、試験を行う目的です。
定期試験の目的は「授業を理解しているか確かめる」ことで、
入試の目的は「その学校に入るにふさわしい学力か判断する」ことです。

従って、以下の点において違いが生じてきます。



・試験範囲

定期試験の範囲は、基本的に前回の定期試験以降に授業を行ったところのみで、具体的な範囲(教科書の第何章、ドリルの何ページから何ページまで)の指示があります。
入試の範囲は、「学校で習った内容全部」です。中学校で習った内容をまんべんなく理解しているかを確かめたいからです。
つまり、定期試験よりも大幅に範囲が広く、しかも学校で習ったのがずっと前の内容も出題されます。
 

・試験の難易度

定期試験では、基本的に授業で習った内容や、教科書にのっている基本的な問題がそのまま出題されます。先生によっては、「ここ試験にでるからなー」などと言ってくれます。
定期試験は、「ちゃんと授業を聞いているか」「授業を理解できているか」を見るためのテストだからです。(時々、授業でやっていない応用問題を出題する先生もいますが)

入試では、基本的な問題だけでなくちょっと難しい問題や応用問題も出題されます。
入試は、その学校に入る学力のある人とない人をふるい分けするためのテストだからです。
だから「誰でも解ける」問題だけでなく「解ける人と解けない人が分かれる問題」を出題するのです。

 

要するに、入試の方が範囲が広く、問題が難しいということです。
つまり、入試のための勉強は、定期試験のための勉強よりも、より長い時間をかけてやらなければならないということです。

定期試験なら、試験の2週間くらい前から勉強していけば済みますが、入試の場合はそれでは間に合いません。
引退の遅い運動部などでも、多くは夏頃には引退します。
それは、遅くてもその時期から受験勉強に集中しなければ、志望校には合格できないと考えられているからです。

次回以降は、昨年度の入試の点数や、入試制度の仕組みについて解説します。
お楽しみに!
 
 

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こんにちは。

家庭教師のトライ茨城校です。

 

今回は、共通テストの理科(物理/生物/化学)の概況についてお伝えいたします。


 

物理

 

平均 64.46点(昨年比+3.74点)

分量 微増

難易度 昨年並み

大まかな傾向  文章量や数値計算が増え、実験結果の考察が多く扱われた。

 

問題構成

(大問数 4 解答番号数 26)

 

1 小問集合:各分野の基本問題

2 力学:落下運動と空気抵抗 (↓の問題pickup で詳しく解説!)

3 力学・波動:円運動とドップラー効果

4 電磁気:コンデンサー・電気容量の測定 

 

 

概観 

会話文を元に実験結果を考察する問題が2問出されるなど、全体的に文章量や数値計算が増えました。実験に即して公式や事象の意味を考えられるかが問われました。昨年大問として扱われた原子分野が、今年も小問で出題されました。

 

問題pickup

第2問問3は、空気抵抗に関する家庭が誤っている理由を、実験結果から考えるという問題でした。
多くの参考書にも記載されている空気抵抗のモデル式R=kvについて、実験結果から必ずしも正しくないということを導くという、柔軟な思考力が求められる問題でした。


 

来年に向けた対策方針

第2問で空気抵抗の性質を実験結果から考える問題、第4問でグラフからコンデンサの放電量を求める問題が出されました。
物理的事象や公式についての理解を深め、実験結果やグラフに当てはめて柔軟に考えられるかが問われました。

 

その他の対策方針

基本理解

様々な公式や物理事象について理解を深め、式・図表から適切に関係性を導けるようにしましょう。

計算・演習

文字計算のみでなく数値計算の練習もしておきましょう。数式が何を表しているのか、意味を考えることも忘れないようにしましょう。

グラフや表の活用

グラフの傾きや面積が何を表すのかまで押さえておきましょう。

読み取り・実験考察

会話中の考察やヒントから立式できるかが大切です。どうしてその式が成立するのかを常に意識しましょう。

 
 

化学

 

平均 49.95点(昨年比+2.32点)

分量 微増

難易度 昨年並み

大まかな傾向  長い問題文や図表が多く、解く際に条件の整理が求められた。

 

問題構成

(大問数 5 解答番号数 35)

 

1 物質の構成・状態

2 物質の変化と平衡

3 無機物質

4 有機化合物、高分子化合物 

5 無機物質、物質の変化と平衡 (↓の問題pickup で詳しく解説!)

 

 

概観 

標準的な難易度の問題が多くみられました。計算量が多く、時間的な負担はやや大きかったです。多くの問題で文章や図表の意味をよく理解して解く必要があり、情報を整理する力が求められました。

 

問題pickup

第5問問3は、光の透過率から気体のモル濃度を計算する問題でした。
高校範囲外の内容を扱った、見慣れない問題でした。しかし実験内容を落ち着いて読めば、知識がなくても問題設定を理解できました。グラフ作成用の方眼紙もついてきましたが、問題文と表1の数値を用いることで、グラフを書かなくても正解にたどり着けました。

 

 

来年に向けた対策方針

第1問では図を読み取りイオン結晶の構造を理解する問題、第5問では自分で表を書いて考える問題が出されました。
ただ暗記するだけでなく、図表を駆使して実験結果から考察する力に重点が置かれていたといえます。

 

その他の対策方針

物質の構成・状態

基礎知識と同時に「なぜそうなるか」といった関連知識もセットで覚えるようにしましょう。

物質の変化

常に化学反応式を書くことで、モル比を意識する癖を付けましょう。グラフの読み取りにも慣れておきたいです。

無機物質

物質の性質などの基礎知識は確実に覚えましょう。計算問題を工夫して素早く解けるようにしておきましょう。

有機化合物

有機反応や官能基の知識をしっかり頭に入れましょう。構造決定の問題は解きなれておきましょう

 

 

生物

 

平均 40.55点(昨年比-8.26点)

分量 例年並み

難易度 難化

大まかな傾向  複数分野を含む大問で、初見の実験を考察させる割合が増加しました。

 

問題構成

(大問数 6 解答番号数 28)

 

1 生命現象と物質・生物の進化と系統

2 生物の進化と系統・生命の環境応答

3 生物の環境応答

4 生命現象と物質・生態と環境

5 生殖と発生(↓の問題pickup で詳しく解説!)

6 生態と環境

 

 

概観 

全大問で、実験を理解する読解力と結果を考察する分析・思考力を求められる出題でした。生物知識は必須なものの、その知識を単純に問う問題はわずかで、思考力が問われました。

 

問題pickup

第5問問4は、母性遺伝子Xの資源生殖細胞分化への作用解明を目的とした、変異体を用いた実験でした。

大問の最初に置かれた実験の内容からタンパク質Xの性質や働きを理解した上で、新たな実験の条件を推測・判断する必要がありました。
連動した小問の設定まで使う形式だったため、複数の実験の情報を整理する力が求められました。


 

来年に向けた対策方針

全大問で実験に対する考察問題が出題。第5問では、初見の実験の条件を設定する問題が出題されました。
実験意図や結果を理解するための生物知識は必須ですが、それを知識だけにとどめない論理的な思考へと接続する力に重点が置かれました。

 

その他の対策方針

知識

実験の意図や手法を理解するためには、幅広い生物知識が必須です。基本をおろそかにせず、知識の定着をはかりましょう。

実験

初見の実験をその場で把握する力を養うために、まずは教科書中の基本実験を丁寧に理解しましょう。

結果

実験結果の正確な解釈には経験値も大切です。普段から多くの実験考察問題に触れるようにしましょう。

考察

実験から考察するには、生物知識を組み合わせた論理的思考が必要です。問題集の解説まで踏み込みましょう

 

参考:2022年度の概況分析はこちら


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こんにちは。

家庭教師のトライ茨城校です。

 

今回は、共通テストの公民(現代社会/倫政)の概況についてお伝えいたします。

 

現代社会

 

平均 61.61点(昨年比+0.77点)

分量 昨年並み

難易度 昨年並み

大まかな傾向  基本的な知識を前提として、資料を読み取る力が問われた。

 

問題構成

(大問数 5 解答番号数 30)

 

1 国際社会の政治経済

2 青年期/戦後の日本経済

3 市場経済/情報化社会

4 司法制度/人権・政治参加

5 子どもの貧困に対する課題探求学習 (↓の問題pickup で詳しく解説!)  

 

 

概観 

大問数・問題数ともに変化はなく、多様な設問形式で幅広い分野から出題されました。
昨年度に続き、資料を読み取る力や、思考力・判断力を問う問題も多くありました。

 

問題pickup

第5問問1は、子供の貧困について考える問題が出題されました。

リード文、メモ、2つの表を読み解く問題でした。資料の量は多かったものの、内容自体はそこまで難しいものではなかったので、落ち着いて読めば知識がなくても解ける問題でした。
長大な問題文や沢山の資料があっても臆することなく冷静に資料を読み解き、情報を整理していきましょう。

 

来年に向けた対策方針

「組み合わせとして最も適当なもの」という設問が増加しました。「子供の貧困」など、近年の国内の問題についても取り上げられていました。
用語の暗記だけでなく、理論や背景の理解を要する出題もありました。世界・国内の情勢も交えて基礎知識を身につけることが重要です。

 

その他の対策方針

 

知識

選択肢の多い問題に対応できるよう、用語と周辺知識を関連付けて正確に覚えましょう。

読解問題

制限時間を意識し、複数の資料の分析や会話文問題などの多様な設問に慣れておきましょう。

時事問題

日本経済の動向や国際情勢など、変わりゆく世の中に日頃から興味を持って知識を得ましょう。
ネットニュースのトップ記事や新聞の一面に目を通すだけでも大分変わってきます。

 

倫理,政治・経済(倫政)

 

平均 60.80点(昨年比-8.93点)

分量 例年並み

難易度 やや難化

大まかな傾向  資料・文章をもとに読解力・思考力を問う問題が増加。

 

問題構成

(大問数 7 解答番号数 32)

 

1 源流思想

2 日本思想

3 西洋近代思想

4 青年期・現代思想 (↓の問題pickup で詳しく解説!)

5 地方自治

6 日本の政治

7 現代社会(SDGs)

 

 

 

概観 

基本知識は依然必須ですが、資料や文章と組み合わせた問題が増えました。また、SDGsの問題や、「成年年齢の引き下げ」など時事に触れた出題も目立ちました。

 

問題pickup

第4問問4は、社会的格差に関する会話文中の4つの空欄に入る文章を選ぶ問題でした。

2つの会話文を元に、それぞれの考えを読解・考察する問題でした。

文章量が非常に多い問題で、話者それぞれの主張を区別して読解する必要がある、国語のテストのような問題でした。時間配分を意識しながら読む必要がありました。


この問題文は、「親ガチャ」を連想させるような内容があったとしてSNS上で非常に話題になり、ネットニュースにも取り上げられました。

「親ガチャ」とは、「生まれてくる子供は親を選べない」というのをスマホゲームのガチャに例えたインターネットスラングです。(出典:親ガチャ――Wikipedia)

共通テストでは、このように社会問題にダイレクトに直結する問題が出題されることも多いです。
格差社会に関する問題は近年関心が高まっている分野であり、今後も共通テストに限らず模試や二次試験、推薦入試の小論文や面接などで類似のトピックが出題される可能性があります。
皆さんも、この問題について知り、そして考えてみましょう。

参考:
共通テストの倫理に「親ガチャ」想起させる問題、なぜ出題? 予備校関係者や大学教授に聞く背景(ねとらぼYahooニュースのコメント)
「難関大学合格は運なのか努力なのか」哲学研究者が考える大学共通テストで”親ガチャ問題”出題の意図(プレジデントオンライン)

来年に向けた対策方針

複数の会話文読解と初見の資料に対しての考察力が問われる問題でした。
知識を具体的な事例と織り交ぜて活用することが求められます。
教科書の知識は抜けもれなく身につけた上で、資料や文章と組み合わせて考察する練習を積んでおきましょう。

 

その他の対策方針

 

知識

代表的な思想や制度に関する知識は頻出です。基礎知識は漏れなく身につけましょう。

読解問題

複数の会話文を読み解き選択肢を吟味する必要があります。論点を整理しながら読む練習をしましょう。

時事問題

用語の知識だけでなく、関連する法律や出来事などの周辺知識も整理しておきましょう。

 

参考:2022年度の概況分析はこちら

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こんにちは。

家庭教師のトライ茨城校です。

 

今回は、共通テストの地理の概況についてお伝えいたします。

 

 

地理B

 

平均 62.23点(昨年比+3.24点)

分量 昨年並み

難易度 昨年並み

大まかな傾向  初見資料の読解のために科目知識を必要とする問題が多い。

 

問題構成

(大問数 5 解答番号数 31)

 

1 世界の自然環境や災害 (↓の問題pickup で詳しく解説!)

2 資源と産業

3 日本の都市と人口に関する問題

4 インド・中国の地誌

5 利根川下流域の地域調査

 

 

概観 

問題の分量や構成は変化なし。設問数30に対して写真や図表などの合計数は38と昨年並みにありました。求められる知識は基本的なものが多いものの、膨大な数の地図やグラフを読み解く必要がありました。

 


問題pickup

第1問 問1は、様々な自然現象を時間・空間スケールで把握する問題が出題されました。

知識をもとに、時間スケール・空間スケールの観点から現象をとらえ、グラフ上に正しく配置する問題でした。気象現象に関する基本的な地理知識と、初見のグラフを分析する能力が求められる新傾向の問題でした。

初っ端からいきなり見たことがないタイプの問題が出題されると、動揺する人もいるかもしれません。
しかし、共通テストで出題される問題は、(一見見慣れない問題でも)すべて問題文に書いてある内容と教科書レベルの知識さえあれば解けます。また、(模試や問題集で演習を重ねた)あなたが初見の問題ということは、他の受験生の9割9分も初見であるはずです。
慌てることなく、落ち着いて問題に取り組みましょう。
解ける自信がないなら、その問題は飛ばして最後に取り組んでもいいでしょう。新傾向の問題は、従来通りの問題よりも正答率が低くなることが多いです。(マークミスには注意しましょう!)

 


来年に向けた対策方針

初見の地図やなじみの薄い指標を用いた資料から、設問の意図を正確に読み解き、その上で知識を活用する問題が多く出題されました。
「既知の知識」と「未知の資料」を結び付け、分析する力が試されます。


その他の対策方針

 

系統地理

知識の活用が大切です。学習した理論や知識を具体的な地域に当てはめて考える癖をつけましょう。

資料読解

資料問題を解いた後は解説を読み、資料からどんな情報を読み取る必要があったのかをチェックしましょう。

地誌

地域が偏らないように学習しましょう。地域内で何かを比較するときは、差が生まれた背景を考えましょう。

資料活用

資料問題を解いた後は解説を読み、資料からどんな情報を読み取る必要があったかチェックしましょう。



参考:2022年度の概況分析はこちら


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