2011年10月1日
東京都立高校入試 共通問題 国語② 文学的文章読解の傾向と対策
こんにちは。家庭教師のトライ東京本部です。
今回は、例年 「 共通問題 大問3 」で扱われる文学的文章読解についてみてみます。
国語については、数学や英語と同様に、自校作成校は各高校が独自に問題を作成します。
文章の量やレベル、出題傾向が異なりますので注意が必要です。
<自校作成問題を出題する主な高校>
日比谷高校 西高校 国立高校 八王子東高校 戸山高校 青山高校 立川高校 新宿高校
墨田川高校 国分寺高校 両国高校 富士高校 武蔵高校 大泉高校 白鴎高校 など
※都立国際高校は、英語のみ自校作成問題、国語と数学は共通問題です。
共通問題の国語は、以下の問題数で構成されています。
大問1 漢字の読み 2点×5題 10点
大問2 漢字の書き取り 2点×5題 10点
大問3 小説の読解問題 5点×5題 25点
大問4 論説文の読解問題 5点×4題+10点×1題 30点
大問5 古文融合問題 5点×5題 25点
今回は、大問3の小説の読解問題(文学的文章読解)についてみてみます。
平成23年度はどうだった?
大問3
問1 心情把握 「気持ちに近いもの」 選択問題 配点5点 / 正答率64.0%
問2 内容把握 「気持ちの理由」 選択問題 配点5点 / 正答率50.6%
問3 内容把握 「表現から読み取れる様子」 選択問題 配点5点 / 正答率80.1%!
問4 表現 「文が表現したい様子」 選択問題 配点5点 / 正答率76.8%!
問5 心情 「気持ちの表現」 50字作文 配点5点 / 正答率78.0%!(部分正答含)
「 心情を読み取る 」 際に、自分に置き換えたり自分なりに想像しながら読む癖がついている可能性があります。
自分の意見やものの見方・考え方で解釈するのではなく、書いてある通りに捉える訓練が必要です。
問1から問4までは記号選択問題です。ただ、選択肢一つひとつが長めの文であり、
選択肢そのものをきちんと読み取る必要があります。
小手先のテクニックではなく、問題文、選択肢の文をていねいに読み、どいうことかを客観的に捉える練習が必要です。
点数に波がある受験生は、読解問題に取り組む際は、解釈が正しいかどうかを誰かに確認してもらいながら
読み進める勉強がお奨めです。早く自分の癖をみつけて修正することが大切です。
問5の50字記述での留意点は自分が「主人公になって」言葉を伝えることを忘れないという点です。
勢いで書き始めるとつい主語が抜けたり、気持ちだけ単語で書いてしまうケースがあります。
国語表現ですから、しっかり主語と述語をつないだ言葉の中で書く練習をしましょう。
書き終えてあれば、部分点をもらえる可能性がありますから臆せず書く練習をしましょう。
~ 家庭教師の先生より ~
小説の理解の基本パターンに立ちたい。主人公の性格チェック、場面設定のチェック(場所と時間)、
光る脇役のチェック、場面と気持ちの変化のチェックをしながら、ストーリーの結末を観る作業が
正解に近づく第一歩です。特に理由と気持ちの問題は、この基本から正確に捉えられるはずです。
様子と表現説明では状況の分析が中心になります。そのため慎重に状況や表現末尾や語り口調、
記号に至るまでしっかりみて解答したいところです。