2011年9月28日
東京都立高校入試 共通問題 国語① 漢字・語句の傾向と対策
こんにちは。家庭教師のトライ東京本部です。
今回から、東京都立高校入試の共通問題・国語をみてみます。数学、英語と同様に、自校作成校は、
各高校が独自に問題を作成します。文章の量やレベル、出題傾向が異なりますので注意が必要です。
<自校作成問題を出題する主な高校>
日比谷高校 西高校 国立高校 八王子東高校 戸山高校 青山高校 立川高校 新宿高校
隅田川高校 国分寺高校 両国高校 富士高校 武蔵高校 大泉高校 白鴎高校 など
※都立国際高校は、英語のみ自校作成問題、国語と数学は共通問題です。
共通問題の国語は、以下の問題数で構成されています。
大問1 漢字の読み 2点×5題 10点
大問2 漢字の書き取り 2点×5題 10点
大問3 小説の読解問題 5点×5題 25点
大問4 論説文の読解問題 5点×4題+10点×1題 30点
大問5 古文融合問題 5点×5題 25点
今回は、大問1、2の漢字の問題についてみてみます。
平成23年度はどうだった?
大問1 読みの問題
(1) 勧誘 かんゆう 2点 / 正答率94.5%!
(2) 両翼 りょうよく 2点 / 正答率62.6%
(3) 謹(んで) つつし(んで) 2点 / 正答率67.4%
(4) 潤(す) うるお(す) 2点 / 正答率96.2%!
(5) 典雅 てんが 2点 / 正答率66.3%
大問2 書き取りの問題
(1) ウチュウ 宇宙 2点 / 正答率85.8%!
(2) ジュクしてきた 熟 2点 / 正答率82.5%!
(3) ソウカンされる 創刊 2点 / 正答率43.0%
(4) エンゲキの脚本 演劇 2点 / 正答率58.5%
(5) カブがあがる 株 2点 / 正答率87.5%!
【出題状況と対策】
基本的なレベルとはいえ、正答率からもわかるように、ばらつきが出るのが漢字のテストです。
読みの問題に関しては、普段から漢字を読む、使う習慣があるかないのか差がはっきり出ると言えそうです。
平成23年度の「謹んで」などは、大人であれば読める可能性が高い漢字ですが、
日常、子供たちが使用したり目にしたりする機会は少ない漢字です。
「常識だと思われるが中学生だと読めない子がけっこういるかもしれない」
という漢字の読みを出題する傾向が見られます。
書き取りについては、曖昧な記憶により、画数に過不足が生じで誤字になりやすいものが含まれます。
<対策その1 漢字の練習をしたい人向け 家庭教師の先生より>
まず問題集選びが重要です。中途半端に都立専門をうたっているものではなく旺文社の「出る順漢字」のように、
レベル分けがしっかりされたすべてが網羅されているものを徹底して活用したいところです。
漢字練習をするときは、「音読しながらうるさく手を動かす」=「目と手と耳をつかう学び」が欲しいですね。
また漢字の練習は精神統一にも集中力を戻すのにも有効です。短時間の集中をここでも作りましょう。
1日の練習とテストの量を英単語テスト同様に計画に入れておくことも重要です。
そして分からないことばはすぐに調べ、わからないままおいておかないことも明日の勝利につながります。
勉強開始前の時間などを活用し練習しましょう。
くれぐれも漢字の練習をして勉強が終わった気分にならないようにしてください。
<対策その2 漢字練習以外に気をつけること>
漢字は日常生活の中で、以下に使用するかが大切です。
漢字で点数が取れない受験生は、他の教科の勉強をするときにも、
漢字を使いたがらなかったり、そもそも書かなかったりします。
普段使おうとしない生徒が漢字帳を使ったところで効果は半減します。
① 英語の訳を書くときは意識して漢字を使用する
② 理科、社会のまとめノートを作る時も努めて漢字を使用する
③ 技術家庭科、保健体育など、他の教科を勉強する時も漢字をきちんと読み、テスト勉強のときに漢字で練習する
①②③はすべての中学生が漢字に触れるチャンスですからぜひ実行してください。