2011年1月25日
公立中高一貫校について
滋賀県では、平成15年4月から公立の中高一貫教育を導入し、現在、県立河瀬中学校、県立守山中学校、県立水口東中学校の3校があります。定員は、各校1学年2学級80名で、県内全域から入学することができます。また、県立中学校を卒業すると、併設の県立高等学校へは学力検査を受けずに進学できます。
では、気になる公立の中高一貫校のいいところは何でしょう?
1つ目は、6年間一貫教育だと、中学校で習ったことを高校でもう一度やるという非効率な勉強をせずにすむので、通常6年かかる勉強も5年程度で修了させることができ、大学受験に有利な学習環境にあるということ。
2つ目は、高校受験がないので、部活動や文化活動といった勉強以外の活動に集中できる環境にあるということ。
3つ目は、公立中学校・高校と同額程度の学費であること。
といったところでしょうか。
文部科学省では、「受験競争の低年齢化を招くことがないよう学力検査を行わないこと」としていますが、現状では、応募者が非常に多く、県立守山中では、6倍を超える倍率になりますので、「学力検査」ではなく、「適性検査」という名のテストで合格者を決めているのが現状です。
「適性検査」では、私立中学受験に多く見られる「たくさんの知識をもっているか」を問う問題は少なく、 「知識を総合的に使いこなせる力」や、「自分の意見」を「相手にわかりやすく伝えられるか」を問う問題が多く見られます。
よって、適性検査では、表を見て読み取れること、図表を見て考えられること、事象を見て思うことなどが問われ、作文や面接でも創造力やコミュニケーション能力を見られるというわけです。
滋賀県では、上記の方法で定員8割程度の合格者を決定して、残りの2割程度は「抽選」で決めるようです。
以下に滋賀県教育委員会公表の受験内容を記しておきますので、参考にして下さい。
「作文」・・・考えたことや感じたことを論理的に表現する力、ものごとを科学的に探究する力等をみる。
「適性検査」・・・課題を見つけよりよく問題を解決する力、分析したことなどを説明する力等をみる。
「面接」・・・志願者の意欲、目的意識、興味・関心等をみる。