2011年5月6日
栃木県 メタ認知能力と家庭学習能力の関係
こんにちは。
今回は、普段あまり耳にすることのない言葉ですが、『メタ認知能力』についてお話ししたいと思います。
『メタ認知能力』とは、自分が「認知していること」を客観化して認知する能力のことです。と、いっても少し難しいですね。
もう少し具体的に言うと、『メタ認知能力』とは、見る、聞く、話す、動く、書く、暗記する、理解する、考える、などの自分自身の認知行動を、もう一段上の客観的な視点でとらえて、自身の活動が正しいか、正しくないかを判断し、見直し修正することができる能力とも言えます。
子供から大人、学生から社会人になったとき、日常生活の中でも必要とされる能力で、現代の教育業界においても、大変重要な課題の一つとされています。
メタ認知能力が高い人は、特に意識をしなくても、自然と自分をメタ認知して行動できている場合が多いかもしれません。
メタ認知能力が高いといえる項目をいくつかあげてみます。
(1) どのような問題解決の場合に、自分がどの方法を用いるともっとも効果的に解決できるかを知っている。
(2) 自分の導き出した答えの道筋で、どこを理解していてどこが曖昧かを自分で理解して定期的にチェックして見直すことが出来る。
(3) 学習を始める前に、どの方法が最も効果的か、熟考した上で最善策を選択して課題に取り組む。
(4) 課題に取り組む時は、学習計画を立てて計画と実行の齟齬(そご)を理解し、より効率的な計画の修正ができる。
(5) 問題が解けた時に、どこが重要でどこでミスが起きやすいか、意識的に注意しながら自分の解答のうまくできた点を理解している。
(6) 問題を解き終えた時に、間違っていないか、見直しを常に行い、自分のミスを自身で見つけられる。
(7) 自分が、どこまでを理解していて、どこから理解できていないかを判断できる。
家庭学習に置き換えてみると、例えば以下のような考え方ができるかどうかということでしょうか。
(理科・社会)テスト前、理科、社会などの暗記科目は、ただ問題集をやるだけよりも、全体の流れを十分に理解して、重要語句を(読んで、音読して、書いて)暗記してから問題集に取り掛かる方がより効果的ではないか。
(数学)今回の数学のテスト範囲は広範囲なので、テスト2週間前から14日かけて毎日5問、合計70問以上解けば、今の自分の学力ならば、90点以上は確保できると思う。
(英語)授業中あてられそうなことが分かってから必死で和訳をするよりも、先に全ての予習をしておいたほうが、授業中にじたばたせず、落ちついて授業に集中できるのではないか。
(国語)木曜日に漢字の100問テストがあるので、月・火・水曜日の3日に分けて、出題範囲の200個の漢字の熟語を、1個につき3種類、600パタ-ン書いて練習し、95点以上を目標にしよう。
皆さんは、(1)~(7)の、いくつの項目で『これは自分は出来ている!』 と思いましたか?
わたしはというと、『こんな偉そうなことをブログで書きながら、わたし自身の日常はどうなの?』 と自問自答をしています。
このブログはネット上に掲載するため、不特定多数の方に向けて発信しています。
『栃木県の教育プランナーはたいしたことないな。』
『誤字脱字が多くて句読点の位置もおかしいわ。』
『文章構成がいつも解りにくい。』
と皆さまに思われないように、文章としておかしいところはないか、発信したい内容を十分に込められているか、理解しやすいように書けているか、を意識して何回も文章の見直しをしています。
このように、わたし自身も普段から、自分を客観的にとらえる意識をもつことで、『メタ認知能力』を高めようと努力しています。