2014年11月15日
青森県 中高一貫校の特色まとめ
近年、「中高一貫校」という言葉をよく聞くようになりました。
しかし、一口に「中高一貫校」と言っても大きく分けて次の3つに分けられます。
①「中等教育学校」
中学校段階と高校段階で学ぶ内容を一貫して学ぶ学校で、
中学生の課程を「前期課程」、高校生の課程を「後期課程」とするもの。
②「連携型」
中学校と高校が授業や先生同士、生徒同士で交流したり、連携したりして教育する形のもの。
簡易的なものも含め、高校への学力検査を必要とする場合が多い。
③「併設型」
設置者(都道府県、市町村など)は同一で、中学と高校は分かれているが、
中学から入学試験なしで高校に入学できるもの。高校から募集も並行して行われる。
青森県の「中高一貫校」は連携型2校、併設型5校の計7校がありますが、
以下では中学校入学において学力検査を必要とする併設型5校について
簡単にご紹介したいと思います。
■青森県立三本木高等学校附属中学校(公立)
国際社会で活躍できる人材育成を目的としているため、
・英語における少人数指導
・ALT・高校教員による指導、英語合宿の実施
・海外修学旅行
など、英語のコミュニケーション能力を育てるカリキュラムが組まれているのが特徴。
■青森山田中学校(私立)
21世紀に時代が要求する国際人としての知性、個性、特性を産み、
やさしさと礼節を併せ持つ人間教育をおこなうことを掲げているため、
英語教育に力を入れている。
また、「特進コース」「普通コース」「スポーツコース」の3コースがあり、
高校2年からは進路選択によりさらに6コースに分かれ、
生徒それぞれの目標に合わせた指導を目指している。
■青森明の星中学校(私立)
2015年度より男女共学となる。世界規模で起こる諸問題に取り組み
解決していく人材の育成を目指し、グローバル教育の充実を図っているため、
英語教育に力を入れている。
公立中学校よりも授業時間数を多く確保し、ハイレベルな授業展開で、
高い学力を身につけさせるという目的と共に、
キリスト教的人間観に基づく育成を目指し、ボランティア活動等にも力を入れている。
■八戸聖ウルスラ学院中学校(私立)
中高6年間の一貫教育を通して、じっくりと学習の礎をかため、
才能を伸ばし、個性を培うことを目的とし、基本的な学習習慣としつけ教育を重んじ、
宗教・音楽教育を通して豊かな感性を養うことを図っている。
学力伸長に重きを置いており、3年間で公立中学校4年間分の授業時間を確保している。
■弘前学院聖愛中学校(私立)
キリスト教主義教育に基づき、「こころ」の成長を目指し、
高校受験に振り回されることなく学習に取り組める教育システムを打ち出している。
1年の成績により、2年から英語と数学の授業を習熟度別クラス(アドバンス・スタンダード)に
分けて行うのが特徴。中学3年後半からアドバンスは高校の学習内容に踏み込み、
スタンダードでは中学校の復習をしていく。
以上のように、各校特色を打ち出しています。
また、中高一貫校を目指す上で、そのメリット・デメリットも押さえておく必要があります。
<メリット>
中高一貫校では高校進学時に受験が不要、または簡単な試験で済むため、
6年間のうち大部分を受験勉強に追われずに過ごせるという点が最大のメリットと言える。
また、各校で課外活動やボランティア活動などを積極的に行い、
一般的な公立中学校よりもキャリア育成も重視され、
将来や夢を具体的にイメージできる活動が多い。
<デメリット>
主に生徒自身の学習態度の違いによって、学年が上がるにつれて、
学校内での生徒間の学力差が顕著になる傾向がある。
高校進学時の受験がないため、学業における具体的な目標を持ちづらいことが
一つの要因と考えられる。
また、中学校3年間を通して、同じメンバー間での交流しかないため、
外部からの刺激に乏しいという点も挙げられる。
以上が一般的に挙げられる中高一貫校のメリット・デメリットです。
中高一貫校を目指すうえで、各校の特徴に加え、こうしたデメリットに対して
どのような対策を講じているのかなども確認しておくのがよいでしょう。