2011年5月19日
栃木県 『成績が伸びないと感じる時期』 と 『反抗期』 の関係
こんにちは。
中間テストがこれからという時期ですが、今日は中学生を中心に、成績が思ったほど伸びないと思われる時期についてお話ししたいと思います。
長年、進路指導や学習相談を行う中で、成績不振の相談を受ける時期(学年)がある程度分類されることに気づきました。
今回は、成績の伸び悩む時期について大きく3つの時期に区分してお話ししたいと思います。
【 成績が伸びないと感じる時期 】
① 中学校1年生の春~夏
集団生活の環境が小学校から中学校へと変わり、部活動や授業の進度・難易度、宿題の量などが一気に増え、中学校の学習スピ-ドについていけない生徒さんが多く見受けられます。
この時期は、学力に大きな差がついてしまっているというよりは、日々の家庭学習の進め方、テスト前の学習方法の問題が大きいと思います。
テスト結果を踏まえて、学習計画の立て方や、定期テスト前の勉強方法などをキチンと家族内で話し合い、見直し、修正をかけてあげることで改善されます。
小学生の時から程よく厳しい家庭環境の中で、規則正しい生活習慣を身につけ、1日3食の食事、睡眠時間(就寝時間と起床時間)、お風呂に入る時間、家庭学習をする時間などがきちんと身についているお子さんは、中1で大きく崩れることはあまりありません。
(1) 規則正しい生活習慣を身につけること
(2) 1日の生活の中での無駄な時間の改善
(3) 勉強に集中できる環境づくり
が重要になってきます。
改善策が思い当たらない時などは、家庭教師や塾の学習専門のアドバイザ-に相談してみてください。効果的な学習方法のアドバイスからヒントを得ることも多いと思います。
よろしければ、トライにもお気軽に相談頂けたらと思います。
② 中学校2年生の秋
中学校2年生になると、中学校生活や部活動にも慣れてきて、『 中だるみ 』 してしまう生徒さんが多く見受けられます。
特に、(数学・英語)は、中学校1年生に比べて2年生で難易度がかなり高くなること、中学校2年生の授業を受けながら、中1の復習を同時に進められる生徒と、あきらめてしまう生徒で大きな差がついてしまいます。
中学校3年生の生徒さんに、『 いつ頃から数学・英語は解らなくなってきた?』と質問すると、『 中2の春くらいから。』と答えるお子さんが多いです。
中2の春からだんだん解らなくなってきているのですが、その時点では自覚症状も少なく、楽しい部活動や趣味に没頭してしまいます。いざ夏休みに勉強を頑張ろうと思っても3日坊主で終わってしまい、目一杯だらけた楽しい生活を送ってしまう・・・。こんな方は、お子さんに限らず、保護者の方にも多いのではないでしょうか。典型的な、『 中だるみ 』現象です。
『 中2の春ではなく、なぜ秋なのか』。
中学校2年生で中だるみをせずに規則正しい生活を継続し、忍耐強く夏休みを頑張って乗りきったお子さんも多くいます。学習への意識が高い人は、秋以降になると早くも受験を意識し始め、エンジン全開で勉強を開始して成績を一気に上げてきます。
一気に成績を上げて自信を付けていくお子さんが多いということは、逆に学年順位を下げてしまい成績が下がっていることを認識するお子さんも増えるということ。夏休みに遊んでしまったことを秋になって後悔し、反省して振り返ると、『 中2の春ごろから解らなくなったような・・。』 と、解らなくなった時期を、ようやく秋になってから気付くのです。
③ 中学校3年生の秋
受験が迫る時期となりました。7月末で部活動を引退し、夏休みから本格的に受験勉強を開始するお子さんも多いと思います。
すでに基礎力がしっかりと身についているお子さんは、1日2~3時間学習する習慣も身についているため、ここから一気に受験に向けて頑張る!という夏休みを迎えます。中には1日8時間ほど学習しても平気という子もいます。
皆が受験へのスパートをかけたい時期ではありますが、日々の学習習慣が身についていないお子さんは、中1の春から中3の夏までの2年数ヶ月の学習が記憶に定着せず、全て忘れてしまっている可能性があります。
学習習慣が身についていないと、家庭学習を1日2時間頑張ることにも、ものすごい忍耐と努力が必要になります。
焦らずに、もう一度受験までの学習計画を立て直し、実践していくことで、回復基調に戻していけると思います。
【 思春期の反抗期と成績の相関関係 】
反抗期という言葉一言でかたずけてしまうのも良くないですが、反抗期は心身の成長に伴い、(個人差はありますが)誰もが陥るスランプのようなもの。精神的に成長していく上での過渡期ではないかと思います。
だれもが一度はかかる『麻疹(はしか)』のようなものとも例えられます。
『 成績が伸びないと感じる時期 』は、実は反抗期との相関関係がかなり強いと思います。
反抗期は、言ってみれば人生のスランプ期です。スランプが長引くと受験にも影響が出てしまいます。反抗期を早期に解決するきっかけとなるのは、親子間の対話(説教ではありません)。幼少時代からきちんと対話ができているご家庭のお子さんほど反抗期は短く軽いと言われます。