2015年12月15日
青森県 教えてトライさん ~子どもに対するポジティブな声がけ~
先日、あるお母様と面談をした際に、
「子どもがちっとも言うことを聞いてくれなくて困っている。」とおっしゃっていたので、
「どういう風に言うことを聞かせようとしてるんですか?」と聞いてみたところ、
「ついつい『~はダメ!』『~しなさい』って言っちゃうんですよね~。」とおっしゃっていました。
親御様はお子様のことを考えて、どうしても言い方が厳しくなってしまうもの。
ただ、それでは聞き分けの悪い子になってしまう危険性があります。
そこで、今回は「子どもが能動的に動いてくれるようになる(なりやすい)ポジティブな声がけの仕方」を
述べたいと思います。
①子どもに信頼を示す
何度も注意しているのに、言うことを聞いてくれない。
次第にこちらのイライラがつのってくると、「もう知らない!」とついつい言ってしまいがちです。
こちらとしては「もう知らない!」とは言いつつも、
突き放すことで行動に移して欲しいという期待もあるのですが・・・
そんなときは「~はきっとやってくれるよね。信じてるよ。」と言葉を言い換えてみてください。
子どもは大人から信頼を寄せられると、それに応えようとしてくれます。
また、子どもに限らず大人にとってもですが、
「自分自身を肯定(承認)してくれている」と感じられる瞬間が「やる気」に繋がりやすいものです。
②逆の立場を考えさせる
子どもの聞き分けが悪いと、こちらも引き下がるわけに行かずに
「言うことを聞きなさい!」とついつい高圧的な態度をとってしまいがちです。
ただ、子どもの側も引き下がろうとはせず、わざと反抗的な態度をとってきます。
そうしてこちらもカッとしてしまい、売り言葉に買い言葉へと繋がっていき・・・
これは、大人が目上からの目線で「説き伏せよう(従わせよう)」という感情が働いてしまうために
起こりうる状況です。
したがって、聞き分けが悪いときには自分と同じ目線で考えてもらうために、
「じゃあ、お母さんも○○の言うことを聞かなくてもいい?」と言って、
子どもに大人の気持ちを想像させてみてください。
また、大人の気持ちを想像させるという観点から「~してくれると嬉しいな。」という言葉も効果的です。
③「勉強をしたら、こんないいことがあるよ」とモチベーションを上げさせる。
「勉強しなさい」
良く聞くフレーズです。そのため、多くの親御様が使ってしまうフレーズですが、
これほど意味がなく、かつ子どもにとって有害なフレーズはありません。
この言葉は子どもをますます勉強嫌いにするだけの言葉です。
また、「~しなさい」という命令口調は、だれでも抗いたくなるものです。
そこで、「どうすれば子どもが自分から行動をおこしたくなるのか」を考えてみて、
「勉強を早く済ませれば、ゲームしていいよ。」とか、
「ご飯までに勉強を終わらせたら、食後のデザートをつけるよ。」などと、
行動を起こしやすくするための「誘導的な言葉」のほうが、
子どもとしてもスムーズに勉強に取り組みやすくなります。
今回は少々長くなってしまいました。
ただ、そのくらい子どもへの声がけはとても重要であり、
大人の側が意識を変えるだけで、子どもが劇的に変わるときもあります。
声を荒げるのはグッとこらえて、6秒間(怒りのピークが過ぎ去る時間を言われています。)深呼吸し、
笑顔でポジティブな声がけを心がけてみてください。