2011年9月15日
『秋田県高校入試 数学④確率・統計の傾向と対策』
◇確率・統計
1. 出題傾向
第4問の(2)で確率の問題が出題されました。
一定のルールが課せられ、しっかりとルールを整理しないと複雑に感じる問題となっています。
平成21年度は関数との融合問題となっており、例年、難易度は高めです。
「平成23年度 秋田県高校入試問題」
自然数が1つずつ書かれたカードが2枚以上あり、さいころを1回投げるごとに、
次の<ルール>にしたがってカードを取り除く。一度取り除いたカードは、もとにもどさない。
<ルール>
出た目の数をaとするとき、書かれた数字の和がaになる2枚のカードの組みをすべて取り除く。
そのような組みがないときは、カードを取り除かない。
(例)カードが1、3、3、5の4枚のとき
・さいころを1回投げて、6の目が出た場合は、1と5、3と3を取り除きカードは残らない。
・さいころを2回投げて、1回目に2の目、2回目に4の目が出た場合は、
(1回目)カードを取り除かない。(2回目)1と3を取り除き、3と5が残る
カードが1、1、2、3、4、5の6枚のとき、次の①、②の問いに答えなさい。
ただし、さいころはどの目が出ることも同様に確からしいものとする。
① さいころを1回投げたとき、カードが2枚残る目の出方は何通りか、求めなさい。
ルールと例があるため、少し複雑ですが、全て書き出していくと分かりやすくなります。
さいころが1のとき、1と1が取り除かれ4枚残る。
さいころが2のとき、1と1、2が取り除かれ3枚残る。
さいころが3のとき、1と2、3が取り除かれ3枚残る。
さいころが4のとき、1と3、4が取り除かれ3枚残る。
さいころが5のとき、1と4、2と3が取り除かれ2枚残る。
さいころが6のとき、1と5、2と4が取り除かれ2枚残る。
よって、5と6の2通り。
少し手間ですが、さいころの目は6通りしかありませんので、
面倒くさがらずに書き出していくことが確実に解くポイントです。
2. 来年度の予想
過去には関数との複合問題が出題されるなど、毎年出題内容に工夫が見られますので、
今年も簡単な問題が出題されるとは思えません。
確率の基礎的な知識だけでなく、応用力が試される問題が出題されるのではないでしょうか。
問題を解く際は、全て書き出していくことと、式を使って解くことの両面でアプローチできるかがポイントとなりそうです。
3. 対策
出題数が少ないものの、時間を取られる問題となっていますので、他の問題との時間配分が重要となってきます。
確実な基礎力と応用力が必要となりますので、応用・発展問題をこなしていくことが必要です。
全てを書き出すことと、計算で解けないかを考えることを必ず行うようにしましょう。