2011年9月16日
『秋田県高校入試 一般選抜 理科①物理の傾向と対策』
◇物理
1. 出題傾向
分野ごとに問題が分かれている傾向にあります。
電流と電圧、磁界、力と、物理分野は第4問にまとまって出題されました。
また、記述式の問題もあり、出題形式はバラエティーに富んでいます。
難易度的には教科書の内容を身につけていれば解ける問題となっています。
出題された中から、記述式の問題を取り上げます。
実際の問題には図1、図2が記載されていますが、省いて紹介します。
「平成23年度 秋田県高校入試問題」
電熱線XとYに電源装置で電流を流す実験を行った。次の(1)~(3)の問いに答えなさい。
電圧[V] |
0 |
1.0 |
2.0 |
3.0 |
4.0 |
5.0 |
|
電流[A] |
電熱線X |
0 |
0.04 |
0.09 |
0.12 |
0.15 |
0.20 |
電熱線Y |
0 | 0.11 | 0.20 | 0.30 |
0.39 |
0.50 |
(3)図1の回路のままで、図2のように装置のQ側を高くした。スイッチを入れてパイプに電流を流し、
電源装置の電圧を調整したところ、cパイプはレール上で制止したが、スイッチを切ると斜面を下った。
次に、図1の電熱線XをYに入れ替えた。装置の傾きと電源装置の電圧は変えずそのままにして、
パイプをレールにのせてスイッチを入れ電流を流した。このとき、dパイプはQ側に動きだした。
②下線部dのようになった理由を「電流」と「力」という語句を用いて書きなさい。
ポイントは、最初はなぜ静止したのか、XからYに入れ替えたことで
動き出したのはなぜかが説明できるかどうかです。
流れる電流が強くなれば、磁界から受ける力も強くなるという事実を知っていれば、
難なく解答できる問題です。
2. 来年度の予想
来年度も、教科書レベルの問題を中心に、基礎力を問う問題が出題されることが予想されます。
その中にも、実験や観察の問題や、視点を変えて考える必要がある問題なども
出題されると思われます。
分野横断の融合問題が出題される可能性もありますので、対策は必要でしょう。
3. 対策
幅広い範囲から出題されますので、教科書の内容は確実に身につけておくようにしましょう。
出題形式が様々ですので、応用力も身につけておく必要があります。
融合問題に対応するためにも、総合的な理解度が求められます。
教科書や授業で使ったノートを見直し、授業でやったことは確実なものにしておきましょう。
実験や観察の結果を文章にする練習も必ず行うようにしましょう。