2012年3月28日
愛知県 学習指導要領改訂で何が変わった?何が変わる?(中学生)
前回のブログでは、小学校の学習指導要領の改訂についてお伝えいたしましたが、
今回は中学校の内容を詳しくお伝えいたします。
中学校の指導要領の改訂は、今年2012年から完全実施となります。
■授業数の増加(※主要5教科の時間数が合計360コマ増加!)
①英語:3年間で+105コマ(315コマ→420コマ) 全ての学年で週3コマ→4コマへ
②数学:3年間で+70コマ(315コマ→385コマ) 中1・中3で週3コマ→4コマへ
③国語:3年間で+35コマ(350コマ→385コマ) 中2で週3コマ→4コマへ
④理科:3年間で+95コマ(290コマ→385コマ) 中2で週3コマ→4コマ、中3で週2.3コマ→4コマへ
⑤社会:3年間で+55コマ(295コマ→350コマ) 中3で週2.4コマ→週4コマへ
中1・中2・中3の全ての学年で、週1回1コマの授業時間増となります。
特に中3は、5教科合計で年間185コマ(480コマ→665コマ)、
週あたり5.3コマ(13.7コマ→19コマ)も増加します。
■各教科・教科書の変更点
①英語
・文法重視形への変更
・語彙数の増加:単語数が900語程度まで→1200語程度へ変更
1300語近い新出単語を扱う教科書も
・長文読解の増加:英語長文を読ませるページが増加しています
②数学
・削除項目の復活:不等式・解の公式・平面図形の移動・空間図形の投影図など
・内容の高度化:削除項目が復活したことにより、教科書の「発展的内容」が高度化しました
・活用的学習内容の増加:知識技能を実生活の場面に活用するテーマが増加
③国語
・近代文豪の作品が復活:夏目漱石・芥川龍之介・森鴎外・高村光太郎…
・古典学習の増加:日本の伝統文化の取り扱いが強調されたため
・文法学習:中2までで内容を終了することが目標に
・常用漢字の追加・増加:196字
④理科
・削除内容の復活:イオン・仕事とエネルギー・地球温暖化・遺伝とDNAなど
・実験の説明だけでなく、結果や考察・まとめ・グラフを書かせる教科書の登場
⑤社会
・地理の学習内容の増加
(日本)九州・四国/中国・近畿・中部・関東・東北・北海道から2~3都道府県→7地方全て
(世界)アジア・ヨーロッパ・アフリカ・北アメリカ・南アメリカ・オセアニアから2~3国→6地域全て
・歴史の学習内容の増加:四大文明・宗教史などの追加
・歴史的資料・統計グラフの読み取り
※現行指導要領では地理・歴史とも中1・2年で全範囲を履修することになっていましたが、
歴史の40コマ(日露戦争以降)が中3へスライドされることとなりそうです。
今回の改訂で、指導要領は「最高基準」から「最低基準」へと位置づけが変わりました。
各教科書にもより発展的な内容が盛り込まれ、今後、学習の基準は
都道府県・各自治体・各学校の選択に委ねられることとなります。
トライでは、愛知県の入試・各学校の定期テストに向けた学習相談を随時行っております。
新学年に向けての準備ができるこの春休みに、是非ご活用ください。