2011年10月28日
愛知県 中学受験シリーズ第6回:南山中学男子部の入試傾向
今回は南山中学男子部の傾向と対策をご紹介します。
○学校概要○
南山大学、高校、南山国際中学そして平成7年に合併した聖霊中学・高校を併設しています。
南山大学への推薦枠が約50名あり、全体の約25%が南山大学へ進学します。
また、平成22年度の国公立大学合格は59名で、安定した進学実績を持っているといえます。
○入試データ○
《募集人員》 200名
《受験者数》 666~714名
《合格者数》 237~255名
《実質倍率》 2.6~2.9倍
○入試科目・配点・試験時間○
《入試科目》 国語・算数・社会・理科の4科目
《配点・試験時間》 国語:200点(60分) 算数:200点(60分) 社会:100点(30分) 理科:200点(50分)
《合格者最低点》 419~448点(700点満点):得点率59.9~64.1%
★トライのポイント★
最新の入試データの合格者最低点から合格に必要な目標点数を決定します。
目標点数を取るためにどの科目で何点を目指すのかを決め、各科目の学習計画を立てます。
○算数:傾向と対策○
《目標点数》 120点
《出題傾向》 計算問題:2 一文問題:12 応用文章題:6
《出題分野》
計算問題・・・括弧を含む小数、分数の四則混合計算(未知数の穴埋め形式)
一文問題・・・食塩水、規則性、速さと距離
応用文章題・・・図形の面積・体積、作図
※例年大問7、8問。大問1問につき2~4の小問。
大問1の計算問題は、小数・分数の四則混合計算で穴埋め形式である。
小数→分数、分数→小数の変換がスピーディーにできないと文章題にかけられる時間が足りなくなる。
また、大問2で毎年食塩水の濃度や単位の問題が出されているため、基礎的な力をつけておく必要がある。
難易度は標準レベルであるため、特殊算は苦手なものをなくしていれば正答できる問題が多い。
★トライのポイント★
・標点、試験時間、出題数からどの問題をどれくらいの時間で解答するのかを逆算し、
そこから必要な学習計画を立てます。
・現在の単元別習得状況からどの分野から勉強するかを明確にします。
○国語:傾向と対策○
《目標点数》 140点
《出題傾向》 物語文:1 論説文:1 漢字:1
《出題形式》
物語文・・・選択式6 抜き出し式2 記述式2
論説文・・・選択式1 抜き出し式3 記述式1
漢字・・・10問 書き取りと読み
※漢字10問は必ず満点を取ること。助動詞の識別などの文法問題が出題されている。
全体を通じて難易度は高くないが、要約問題などはトレーニングしているかそうでないかで確実に差が出る。
★トライのポイント★
・所要時間と問題数、文章題の文字数から長文対策に必要な勉強を計画します。
・出題形式に合わせた対策を行います。
○社会:傾向と対策○
《目標点数》 70点
《出題傾向》 地理:18 歴史:25 公民:7
《出題分野》
地理・・・選択式16 記述2 選択式が中心。誤っているものを選べ、というケアレスミスを誘うものには注意。
平成22年度は愛知県が題材となる問題が出た。
地図や資料から読み取る問題や単純に地名を漢字で答えるものも出題されている。
歴史・・・選択式14 記述11 歴史上の人物名や出来事などの重要語句を問うものが多い。
漢字で書けるようにしておく必要がある。頻出時代は、戦国と太平洋戦争後。
公民・・・選択式2 記述3 過去1年以内に起きた時事問題が出ている。
政治や憲法など頻出テーマは必ず押さえておく。
※全体的に選択問題が多い。
誤っているものを選べという質問をうっかり間違えないように意識して答える習慣をつける。
時事問題は、新聞や最新の情報をまとめた専用の問題集で知識を入れておくとよい。
時間数が足りなくなるケースが多いため、一気に最後まで解ききる集中力をつけておく。
★トライのポイント★
・各分野の出題形式に慣れることで解答スピードをつける。
・出題傾向にあった自宅での学習方法を指示します。
○理科:傾向と対策○
《目標点数》 120点
《出題傾向》 物理:7 化学:17 生物:13 地学:7
《出題分野》
物理・・・選択式5 記述0 短文記述2 ばねとおもり、振り子の問題は頻出。
重さとばねの関係、玉が斜面を転がる問題、振り子の速度の問題は特に押さえておく。
化学・・・選択式9 記述0 短文記述10 水溶液の問題が頻出。
水溶液を熱した後の経過を問う問題、水溶液同士を混ぜ合わせるものがよく出題されている。
生物・・・選択式11 記述0 短文記述2 昆虫の問題が頻出。人のからだのつくりの問題も多く出題されている。
地学・・・地層の図は頻出のため必ず覚えておくこと。
太陽や星の動きや川の水のはたらきなども出題頻度は高いので、
抜けている単元がないか常にチェックしていく必要がある。
※ 問題数に対し解答時間が短いので迷っている時間はない。社会と同様に「誤っているものを選べ」に注意。
★トライのポイント★
・出題頻度の高い分野を強化する学習計画を立てます。
・解答スピードをつける学習方法を指導します。