2011年11月23日
愛知県 【大学受験シリーズ②】センター試験対策 数学
≪センター試験:数学≫
前回の国語に続き、今回はセンター試験 数学編をお送りします。
数学は①と②のグループに分かれており、
①「数学Ⅰ」「数学Ⅰ・数学A」
②「数学Ⅱ」「数学Ⅱ・数学B」「工業数理基礎」「簿記・会計」「情報関係基礎」
から選択して受験することになります。必ず受験校の入試要項を確認し、必要な科目を選ぶようにしましょう。
今回は最も受験者数が多い「数学Ⅰ・数学A」と「数学Ⅱ・数学B」について詳しくご紹介します。
≪数学Ⅰ・A≫
■試験時間 60分
■配点 100点
■問題構成
大問4題(全問必答)
①数と式、方程式と不等式、集合と論理…20点
②2次関数…20点
③図形と計量、平面図形…30点
④場合の数、確率…25点
■傾向と対策
各分野から満遍なく出題されており、制限時間に対して処理量が多くなっています。
①数と式、方程式と不等式、集合と論理
数の理論、1次方程式、1次不等式、集合と論理(特に必要十分条件)が毎年出題されています。
いずれの分野も基本事項を確実に習得すること、標準的な問題が載っている一般入試問題集での演習が有効です。
集合と論理については、和集合、共通部分、補集合や条件の否定、必要・十分条件からの出題が見られます。
他の分野との融合問題に対応するためにも、教科書で定義を確認し、その上で総合問題集を1冊通して勉強しておくとよいでしょう。
②2次関数
2次関数の決定、グラフの平行移動・対称移動、放物線が切りとる線分の長さ、最大・最小値などが過去に出題されています。
出題傾向に大きな変化がないため、過去問を用いて演習を進めましょう。
過去問につまづくようであれば、教科書の復習に取り組み、
平方完成やグラフの移動についての処理をスムーズに行えるよう訓練しておきましょう。
③図形と計量、平面図形
図形と計量については、正弦・余弦定理は毎年のように出題されているため、過去問の演習が有効です。
それぞれの定理をどの場面で用いるかを確認し、角の2等分線の性質や円周角の定理をはじめ、図形全般の対策をしておきましょう。
平面図形については、三角形の内心・外心・重心、円周角の定理、接弦定理、方べきの定理、角の2等分線の性質が出題の中心です。
定理や概念についてはその内容と、定理については証明を確認しておくことが必要です。過去問と記述式問題集に取り組みましょう。
④場合の数、確率
2次関数のグラフ、サイコロ、立方体、カード、最短経路などの様々な題材が取り上げられています。
過去問のみならず記述式の問題集にも取り組み、幅広く対応できる力をつけましょう。
計算量も多いため、余事象の確率を考えるなどの工夫も必要です。
≪数学Ⅱ・B≫
■試験時間 60分
■配点 100点
■問題構成
大問4題(①②は必答、③~⑥から2題を選択)
①いろいろな関数…30点
②図形と方程式、微分法と積分法…30点
③数列…20点
④ベクトル…20点
⑤統計とコンピュータ…20点
⑥数値計算とコンピュータ…20点
■傾向と対策
「数学Ⅰ・A」と同様に、各分野から満遍なく出題されており、制限時間に対して処理量が多くなっています。
①いろいろな関数
三角関数、指数関数・対数関数を扱い、方程式・不等式、最大・最小、図形への応用が出題されています。
基本的に出題内容に大きな変化はみられないため、過去問を中心に演習し、基本的な処理に慣れることが必要です。
②図形と方程式、微分法と積分法
図形と方程式では、点と直線の距離、2直線の推薦・平行、円の方程式、2円の位置関係、軌跡などの事柄が取り上げられています。
「微分法と積分法」「いろいろな関数」と融合する形で出題されることもあるため、記述式の問題集を使って対策を進めましょう。
③数列
等差数列・等比数列の一般項や和の計算、階差数列、Σ計算、群数列、漸化式が出題されています。
以前は具体的な値を求めさせるものが中心でしたが、
近年は数列の一般項・第n項まので和など一般形を求めるものが中心となっています。
過去問の演習を中心に進め、漸化式のように過去に出題例が少ないものは教科書準拠の問題集での演習を行いましょう。
④ベクトル
平面ベクトルよりも空間ベクトルをテーマとした問題の出題頻度が高い。
成分や内積の計算、内分点・外分点の導出、点が同一直線上・同一平面上にあるための条件、面積・体積の計算が出題されている。
過去問をしっかり演習するとよいでしょう。近年の問題はやや難しいものが多いため、解き方を習得できるようにしましょう。
⑤統計とコンピュータ
変量のとり得る値、平均、分散、標準偏差、相関係数、ヒストグラム、資料の読み取りなどが出題されています。
扱われる用語が多いので、それぞれの用語の意味を理解することが必要です。
平均、分散、標準偏差、相関係数などの求め方もマスターしましょう。
現行課程で新たに加わった分野なので、過去問がそれほど多くありません。過去問以外の問題集を使っての演習が必要です。
⑥数値計算とコンピュータ
プログラムの完成、実行回数、実行結果、プログラムの変更や、プログラムの題材となっている数学的事柄が出題されている。
コンピュータ分野の過去問を中心に演習し、独特の出題形式に慣れる必要があります。
同時にBASICの基本的な命令や、様々なアルゴリズムについて教科書で確認しましょう。