2011年7月14日
『山形県 世界史~古代日本と世界の繋がり~』
山形市では紅花が見ごろを迎えています。
山形市高瀬地区の紅花畑はアニメ映画の舞台になった事でも有名で、
全国有数の栽培地の1つでもあります。
毎年開かれる紅花祭りは、今年も多くの見物客であふれました。
染料や食用油の原材料としてすっかり定着している紅花ですが、原産地はエジプトです。
日本には4~5世紀ころに伝来したと言われています。
エジプトから日本に渡ってきた交易路をシルクロードと言います。
19世紀ドイツの地理学者でもあり探検家のリヒトホーフェンが、
著書「シナ」の中で「絹の道」と書いたのが始まりで、
その弟子ヘディンが自書のタイトルに使用したものが英訳され、
シルクロードという言葉が使われるようになりました。
シルクロードは主に、ローマと中国を結ぶ交易路の事をいいますが、
中国の北西部の砂漠地帯、中央アジア近辺のイメージが強いです。
しかし実際には、西はローマよりも先のヨーロッパ諸国まで、東は日本にまで繋がっており、
1世紀ころの東西世界を結ぶ国際交易路として、大いに栄えました。
奈良県にある正倉院にもシルクロードを渡ってきた数多くの品が残っています。
天平時代(729-749)にはペルシア人が来日した記録も残っています。
当時の日本も国際社会の一員だったことが伺えます。
日本史の教科書を読むだけでは、日本の歴史の本当の姿は見えてきません。
世界史や地理、古文など他の科目とリンクさせて学習すると理解度が変わってきます。
他の教科の知識も利用して、それぞれの教科内容を深く理解するようにしましょう。