教育プランナーブログ

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2011年9月

◇漢字・語句・文法

  

1. 出題傾向

例年、第三問において、漢字の読み問題と書き問題が4問ずつ出題される。

また、漢字の読み書き問題に加え、原稿の構成についての設問

漢字の部首や書き順敬語や漢文の書き下し文なども出題されている。

漢字自体はそれほど難易度が高くないが、その他の問題については

多少解きにくいところがあるかもしれない。

  

【平成22年度 第三問 問3】

道順を教えるときや、思いを正確に伝えたいときに、

さまざまな言葉を尽くして説明しても、相手になかなか伝わらないことがあります。

隔靴掻痒とは、まさにこのようなときの気持ちを言うのでしょう。

  

(1)

隔靴掻痒」とありますが、「隔」という字を漢和辞典で調べることにしました。

「隔」という字の部首は何画か、答えなさい。

  

(2)

漢和辞典には、「隔靴掻痒」は「かっかそうよう」と読むということのほかに

「靴を隔てて痒(かゆ)きを掻(か)く」という書き下し文が書かれていました。

このように読むために正しく帰り点がつけられているものを

次のア~エから一つ選び、記号で答えなさい。

※選択肢は省略します。

  

(3)

冒頭の文章と、漢和辞典で調べたことから「隔靴掻痒」の意味を考え

もっとも適切なものを、次のア~エから一つ選び、記号で答えなさい。

ア  もどかしいこと。

イ  腹立たしいこと。

ウ  たえがたいこと。

エ  なさけないこと。

  

【解答】

(1) 三画  (2)省略  (3)ア

  

  

2. 来年度の予想

漢字の読み書き問題が4問ずつ出題されるのは、間違いないだろう。

それ以外の設問については、予想がかなり難しい。

漢字の部首に関する問題や、楷書と草書に関する問題に加え

原稿の構成に関する問題や、敬語表現などが出題されるのではないか。

  

  

3. 対策

漢字以外の設問において、何が出題されるかという決まったパターンはないので

全体的に対策を進めていくしかない。

漢字練習の際には部首名や、その画数、その漢字を使う熟語やことわざなどもチェックして

幅広く学習すると良いだろう。

また原稿の内容を読み取って正しい表現に直したり、原稿を再構成したりする設問は

過去問を解きながら対策することをお勧めする。

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◇経済

  

1. 出題傾向

第三問が公民分野から出題されるということは、前回更新の記事の通りであり、

過去の年度別出題テーマについても、そちらの記事で確認してほしい。

  

経済分野で頻出なのは、「家計」「貨幣と流通」「金融」などである。

特に貨幣と流通や金融において頻出の「銀行のはたらき」「景気の変動」「為替」などは

一般社会でもよく話題になるようなテーマであるため、普段からチェックしておきたい単元である。

  

【平成23年度 第三問 問3 (2)】

日本銀行の役割を述べた文として、誤っているものを、次のア~エから1つ選び、記号で答えなさい。

  

ア  一万円札や千円札など、日本銀行券とよばれる紙幣を発行する役割がある。

イ  一般の銀行に対して、預金の受け入れと、資金の貸し出しを行う役割がある。

ウ  不景気の時には、直接、家計に対し不足する資金を貸し出す役割がある。

エ  税金などの政府資金の出し入れを行う、政府の銀行としての役割がある。

  

【解答】

  

  

2. 来年度の予想

前回更新の政治分野でも記載したが、予想はかなり難しい。

出題されるとすれば、消費生活に関する設問だろうか。

クーリングオフや消費者契約法製造物責任法などが狙われるのではないか。

  

  

3. 対策

公民分野においては、広範囲の中から出題単元が選ばれるため

全般的な問題演習と、詳細な復習が必要となる。

また、説明問題が複数出題されることに加え、第四問と第五問における3分野融合問題において

地理分野や歴史分野と組み合わされた設問も必出であるため、しっかりと準備しておきたい。

用語の暗記だけではなく、一定の字数制限内で、その用語を説明する練習が効果的である。

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◇政治

  

1. 出題傾向

毎年、第三問が公民分野からの出題となっている。

政治分野と経済分野のどちらから出題されるかは、その年によってわかれており

年度別にみると、近年は以下のようなテーマにおける出題となっている。

  

【平成23年度入試】 ・・・ 『家計から見る経済活動』

【平成22年度入試】 ・・・ 『さまざまな主権について』

【平成21年度入試】 ・・・ 『子ども議会を通して見た、地方自治と民主主義』

【平成20年度入試】 ・・・ 『高度経済成長と現代社会』

  

例年、資料を参考にして記述する説明問題が出題されている。

身の回りの生活に関するテーマから出題されることもあるため

日頃からさまざまなことに疑問や興味を持ち、それについて調べておくと良いだろう。

  

  

2. 来年度の予想

第三問のテーマが政治分野からの出題なのか、経済分野からの出題なのかは

予想するのが非常に困難である。

頻出分野としては、「日本国憲法」「地方自治」「三権分立」などが挙げられる。

ただ、大問では、上記のような1つの単元ではなく、さまざまな単元が組み合わされているので

関連する知識については、まとめて覚え、理解しておくこと。

  

  

3. 対策

来年度の予想にも記載したが、出題単元の予想が非常に難しいため

全体的な対策が必要となる。

歴史や地理と比べ、やや難しい印象がある政治分野だが、

ニュースや新聞記事では毎日のように扱われている題材であるため

興味を引かれるテーマや用語などを調べ、調べるようにしておこう。

  

時事問題が出題されるとすれば、3~4年前のことだと思われるので

それらも合わせてチェックしておくと良い。

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◇地理

  

1. 出題傾向

例年、第一問が地理分野からの出題になっている。

特定の都道府県や、国がテーマとなり、その地域や関連する項目について

出題されることが多く、地図や図表を読み取るタイプの設問が多い

選択肢の問題や、地形などの名称を問う設問に加え、説明問題も出題されている。

  

また第四問と第五問の3分野融合問題においても出題される。

これらの大問では、工業製品の輸出入額と品目についてのグラフが頻出である。

グラフから読み取れることを選択肢の中から選ぶような、事前知識が不必要な問題もあり

資料を読み解く練習は、日頃からしておきたいところ。

  

【平成23年度宮城県高校入試 社会 第一問 問3】

資料B・Cをもとに、電気機器と輸送用機器の工場や、石油製品と化学製品の工場が

それぞれどのような場所に多く建設されているか、その理由とともに述べなさい。

<資料B>

電気機器と輸送用機器の工場が、高速道路のインターチェンジ付近に

多く点在してあることがわかる地図

<資料C>

石油製品と化学製品の工場が、港付近に多く点在していることがわかる地図

  

【解答例】

電気機器と輸送用機器の工場は、部品や製品を運ぶのに車を使うことが多いため

高速道路のインターチェンジ付近に建設され、石油製品と化学製品の工場は

原材料が海外からの輸入が多いため、港付近に多く建設されている。

  

  

2. 来年度の予想

例年同様、第一問と、第四問や第五問の融合問題で出題されるだろう。

第一問は「世界の国々」から出題されるのではないか。

基礎知識として、時差の求め方や諸地域の気候、宗教などはチェックしておきたい。

また、EU諸国やアジア諸国(特に中国やシンガポールなど)も頻出である。

  

  

3. 対策

問題演習をする時は、地図帳や資料集を片手に、答え合わせと復習を進めること。

またポイントとなるような事項については、ノートにまとめておくとよい。

歴史や公民に比べて、入試当日、実際に問題を見てから考察する問題も多いため

ニュースや新聞記事で気になったものを調べてみると良いだろう。

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◇歴史

  

1. 出題傾向

例年、第二問が歴史分野からの出題になっている。

1つの時代がクローズアップされるような出題形式ではなく

あるテーマについて、各時代ごとの出来事やその背景を問う設問が多い。

  

平成23年度入試では、『仏教と学問がどのように政治に関わったか』

平成22年度入試では、『各時代の主な法とその影響について』というテーマだった。

教科書レベル~発展レベルの説明問題も、複数出題されている。

また第四問と第五問の3分野融合問題においても出題される。

  

【平成23年度宮城県高校入試 第二問】

問2

聖武天皇が、国ごとに国分寺と国分尼寺を建てた目的を、簡潔に述べなさい。

問5(2)

本居宣長が大成した国学は、その後、尊王攘夷運動に影響を与えた。

その国学とはどのような学問か、述べなさい。

  

【解答例】

問2

仏教の力によって、国を守るため。

問5(2)

古事記や日本書紀の古典研究を通して、儒教や仏教が伝わる以前の

日本固有の文化を究明しようとする学問。

    

    

2. 来年度の予想

第二問で出題されるテーマの予想はかなり難しいが

よく出題されるのは『外国との関わり』だろうか。

「中国の歴代王朝との貿易」に関する設問や、「江戸時代末期の開国」についての

設問がそれである。

また、『争いや戦争』についてや、『改革と新しい制度』についても重要である。

  

  

3. 対策

教科書の太字の用語は、その意味や関連する知識(人物名や背景など)まで

しっかり覚え、理解しておくことが必要である。

また、それをある程度の字数内でまとめ、説明できる力も必須である。

  

例えば、『聖徳太子が冠位十二階を制定した』ということだけを暗記するのではなく

冠位十二階とは、『家柄に関係なく、才能のある人材や功績のある人材を登用する制度』

というところまでを、ひとくくりとして理解しておくことが重要である。

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◇リスニング

  

1. 出題傾向

例年、第一問においてリスニング問題が出題される。

出題形式は、3つの設問から構成されている。

  

問題1は、英語の会話を聞いて、そのあとの質問に対する答えとして

もっともふさわしい絵を、4つの中から1つ選ぶ形式で3問。

問題2は、英語を聞き、記載されているメモの3箇所ある空欄に日本語や数字を記入する問題。

問題3は、少し長めの会話を聞いた後で、4つの質問がされその質問に対する答えとして、

もっとも適切なものを4つの選択肢から1つ選ぶという問題で、4問出題される。

  

問題1は、正しい絵を選ぶ問題のためイメージがつきやすく、解きやすい側面はあるが

問題3は、例年英文量がやや多く、英語を聞き慣れていないと難しく感じるかもしれない。

  

  

2. 来年度の予想

同様の出題形式、問題数になることが予想される。

全体に占める配点割合は毎年高いが、これも同様に引き継がれると思われる。

  

  

3. 対策

毎日、英語を聞くなど、できるだけ英語に慣れておくことが重要である。

また、聞く練習だけではなく、英文を音読する練習も有効なので、試してみてほしい。

入試当日は、リスニング問題が始まる前の1~2分でも構わないので

事前に、絵や選択肢の英文に目を通しておいてほしい

そうすれば、英文を聞くことにより一層集中することができる。 

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◇英作文

  

1. 出題傾向

第四問の選択問題において出題されることが多い。

A・Bの両方で特定のテーマについて3文程度の英文を書く問題が出題されるが

B問題は、そのテーマ自体が英語で書かれているため

題意を正確に読み取る英語力が必要である。

  

【平成23年度 第四問 A問題 問7】

中学校の3年間で、あなたが忘れられないことを、その理由も含めて3文程度の英語で書きなさい。

  

【平成23年度 第四問 B問題 問7】

次の英文について、あなたの考えを、3文程度の英語で書きなさい。

Write about nature that you want to keep forever.

Why do you think so?

  

【解答例 A問題】

I can’t forget the days that I spent with my friends

because I enjoyed myself very much.

I played with them many times in many places.

I also learned a lot of things from them.

  

【解答例 B問題】

I want to keep forests in our city.

They give fresh air to people and animals.

We can get some foods in the forests, too.

  

  

2. 来年度の予想

第四問の選択問題において出題されるのは間違いない。

例年通り、特定のテーマについて3文程度の英文を書く問題のほかに

前後の文脈を参考にして、英文中の空欄に3文程度の英文を補充する問題

出題されることも考えられる。

  

  

3. 対策

普段から特定のテーマについて英作文を書いておくとよいだろう。

またその際には、できるだけ簡単な単語や熟語、文法を使って

『間違う可能性が低い英作文』を書くということがポイントである。

『書きたいこと』を書くのも大切なことなのだが

状況によって、『書けること』を書くのが優先される場合もあるということである。

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◇会話文・長文読解分野

  

1. 出題傾向

第三問において長文読解問題が、第四問の学校選択問題において会話文が出題される。

第四問のB問題に関しては毎年文章量も多く、3問程度の英作文問題が含まれているため

難易度は高いが、A問題は選択肢問題が多めで、バランスを取っている印象。

  

第三問の長文読解は、文章量こそやや多めだが、設問自体は基礎~標準レベル

ただし、長文を読みなれていないと解答に時間がかかってしまうだろう。

  

例年、平均点はA問題で45~50点程度(昨年度入試では45.6点)

B問題で60~70点程度(昨年度入試では58.4点)となっている。

  

  

2. 来年度の予想

第三問と第四問において長文読解問題と会話文が出題されるのはほぼ間違いない。

それに加え、4~5年前のように第二問でも長文読解問題(会話文)が出題されるかもしれない

年々、会話表現や読解力の重要性が増してきているためである。

たとえば、短めの会話文が2~3題出題され、それぞれについて適切な会話表現を選んだり

語句補充をしたりする問題が出題される可能性はあるのではないかと思う。

  

  

3. 対策

最初から長文読解問題の演習を繰り返すのではなく、短めの英文や会話文を読むことで

少しずつ長文そのものに慣れていってほしい。

長文読解問題の中に、単語問題文法問題並び替え内容理解英作文

多くの問題が含まれているため、その対策には時間がかかる。

順序としては、文法の復習→例文暗記→会話文→長文読解という流れが良いだろう。

急にできるようになったり、得点が上がったりはしないかもしれないが

長文読解できる力を着実につけていくことで、安定した得点力が身につくはずである。

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◇単語・文法分野

  

1. 出題傾向

毎年、文法問題が独立した大問として出題されることはない

ただ2~3年前から、第二問が長文読解問題から語句補充問題にかわり

英文の中に入る適切な単語を選択したり、記入したりする問題が出題されている。

難易度はそれほど高くないが、長文や対話文中で出題され、

資料を読み取り、前後の文脈を捉えながら解く問題であるため、読解の力も必要

また、第三問と第四問の長文読解問題の中で、動詞を適切な形に書き換える問題などが出題される。

  

単独で出題されることはなくとも、単語や文法は長文読解や英作文問題において

非常に重要な役割を占めているので、しっかり対策しておきたい。

  

  

2. 来年度の予想

ここ2~3年の出題形式がそのまま引き継がれることが予想される。

教科書の太字レベルの単語をしっかり覚えることが重要である。

特に、動詞、形容詞といった述語になりうる品詞を中心に覚えておくとよい。

また、動詞に関しては、過去形、過去分詞形、ing形のつづりも覚えておくこと。

  

  

3. 対策

基本は教科書の本文に出てくる単語や熟語、そして基本文法である。

単語に関しては単独で覚えるよりも、例文を暗記すると効率よく覚えられる。

つまり、単語そのものの意味よりも、文章中での使われ方のほうが重要ということである。

例文暗記の際は書き写すだけではなく、必ず音読をしてほしい。

また、余力があれば、習得した単語を使ってオリジナルの英作文を作ってほしい。

単語を『覚える』→単語を『使う』ことができれば、英語力は一気に伸びるからである。

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◇地学分野

  

1. 出題傾向

例年、第一問の小問集合と、大問構成による設問で出題されている。

昨年度は、第一問の小問集合において「地震のゆれ」について3問出題された。

また第四問では、「太陽と黄道12星座の模式図をもとに天体」に関する問題が6問出題された。

  

例年、第一問の小問集合では、1問1答形式の問題や選択肢の問題が中心に出題され

大問構成による設問では、説明問題を含む応用問題も1~2問出題される。

受験生によって得意、不得意が大きく分かれる分野ともいえ、得点差が生まれる分野である。

選択肢の問題や1問1答形式での出題が主で、難易度は易しく解きやすい。

  

【平成23年度 第一問(小問集合)】

問2

新潟県で発生した地震のゆれを、埼玉県の観測地点の地震計で記録した。

この地震のゆれが、初めの小さなゆれと、あとの大きなゆれになった理由を述べたものとして

最も適切なものを、次のア~エから1つ選び、記号で答えなさい。

ア  観測地点に、S波がP波より先に伝わり、P波によって主要動が伝わったから。

イ  観測地点に、S波がP波より先に伝わり、S波によって主要動が伝わったから。

ウ  観測地点に、P波がS波より先に伝わり、P波によって主要動が伝わったから。

エ  観測地点に、P波がS波より先に伝わり、S波によって主要動が伝わったから。

  

【解答】

問2  エ

たとえば上記の問題に関しては、選択肢による設問ではなく

説明問題としても頻出であるため、しっかりと覚えておいてほしい。

  

  

2. 来年度の予想

『天体(地球と太陽系)』に関する問題は毎年出題されているため、来年度の出題も予想される。

また、昨年度に出題されなかった『天気の変化』『地層と岩石』も出題されるかもしれない。

特に『天気の変化』では「飽和水蒸気量と露点」に関する問題が出題されるのではないか。

  

  

3. 対

『天気の変化』における「飽和水蒸気量と露点」に関する問題では

気温別の飽和水蒸気量が必ず表の中で記載されるため、それを正確に読み取る練習が必要である。

苦手な人が多い単元だが、解法は極めてシンプルであるから是非得意問題にしてほしい。

毎年出題される天体に関する問題は難易度がやや高く、特に得点差が生まれやすい。

上位校を目指す受験生にとっては落とせない単元となるため、早めの対策が望ましい。

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