2011年11月10日
和歌山県 中学受験 和歌山大学教育学部付属中学校の傾向と対策
今回は、和歌山県の国立中学、和歌山大学教育学部附属中学の傾向と対策についてお話いたします。
【和歌山大学教育学部附属中学校の傾向と対策】
≪基本データ≫
住所:和歌山市吹上1丁目4番1号 (JR和歌山駅より和歌山バスにて「真砂町」もしくは「県庁前」下車、徒歩5分)
募集人員:160名
願書受付:10/24(月)~12/22(木)に願書を揃えて、1/4(水)・5(木)に受付
入試日程:1次テスト・・・1/13(金)国40分、算40分、社30分、理30分の筆記テスト
2次テスト・・・1/14(土)活動検査30分
≪算数≫
年度 | 問題 | 問1 | ||||||
番号 | (1) | (2) | (3) | (4) | (5) | (6) | (7) | |
22 | 整数の 四則混合 |
()と小数、整数、分数の 四則混合 |
分数と小数の 四則混合 |
1行問題 分数の個数 |
1行問題 売買算 |
1行問題 土地の 面積と割合 |
1行問題 平均 |
|
問題 | 問2 | 問3 | 問4 | 問5 | 問6 | 問7 | ||
番号 | ||||||||
割合 | 平面図形 回転体 |
平面図形 重なりあう面積 |
速さと距離 グラフ問題 |
平面図形 角度 |
離散数学 行き方 場合の数 |
試験時間40分。プリント3枚。問題用紙解答用紙別。計算の余白は充分ある。
◎文章題
場合分け、図形、速さともに難しい日本語表記はありません。その代わり、最終問題の離散問題において、若干記述の難しいところがあります。離散の問題を落とすつもりであれば、他の問題を確実に正解したいところです。
◎図形
割と平易な問題がありますが、複合図形になると計算が少しややこしいところがあります。計算は、解答用紙の端などに小さく書きとめるのではなく、問題用紙の裏や計算用のスペースにきちんと書きましょう。
≪国語≫
年度 | 問題番号 | 問1 | 問2 | 問3 | 問4 |
22 | 問題内容 | 物語 宮沢賢治 「なめこと山の熊」 |
短歌 与謝野晶子 石川啄木 正岡子規 |
ことわざ 空所補充 |
クロスワード |
試験時間40分。プリント3枚。問題用紙解答用紙別。
◎長文
例年、問題用紙1枚半が最長です。作者の心情を表現する問題は出題されませんが、毎年文中の言葉の意味を説明させる問題が出ています。日常使われている言葉の意味を文章化できるようにしておきましょう。
◎漢字・慣用句・文法・新傾向問題
ともに、長文問題中ではなく、別の問題として出題されます。慣用句と文法は、文中の空所補充の形で出題されます。慣用句は完璧にしておきましょう。
新傾向問題のクロスワードは、やり方に慣れていないとかなり時間を浪費してしまいます。使われている言葉も、大人が使うような言葉が並んでいるので、新聞のクロスワードを数問解いてみましょう。
≪社会≫
年度 | 問題番号 | 問1 | 問2 | 問3 | 問4 | 問5 |
22 | 問題内容 | 公民 世界貿易 グラフ問題 |
日本史 古代朝廷 グラフ・写真問題 |
世界史 産業革命 環境問題 |
日本史 平安時代 源氏・平氏 |
公民 国会 文章穴埋問題 |
◎地理
これまで地理単体で出題されることはありませんが、日本史と地理の融合問題、公民と地理の融合問題などに対処できるように知識を身につけていきましょう。
◎歴史
和歌山大学教育学部付属中学校は歴史からの出題が多くを占めます。量は多いですが難易度はそこまで高くはありません。小学校の教科書の小さい文字で書いてある「注釈」や、「参照」を含めてしっかり確認しておいてください。
◎公民
毎年、世界との貿易、日韓関係、日中関係、日本国憲法及び、環境問題が出題されています。環境問題については、テレビや科学雑誌(Newton等)から知識を得るのが良いと思います。
≪理科≫
年度 | 問題番号 | 問1 | 問2 | 問3 | 問4 | 問5 | 問6 |
22 | 問題内容 | 生物 器具の取扱い 顕微鏡 |
物理 光 スクリーンと影 |
生物 人体の運動・排出・感覚 |
生物 人体の運動・筋肉 |
物理 定滑車・動滑車 |
物理 音 |
◎物理
定滑車・動滑車で行われる右が重いか左が重いかの計算や、何gになるかの計算は、見た目で決めるのではなく、きちんと計算して導きましょう。試験時間30分で大問6を解かなくてはいけないので、1問あたり5分しかかけられませんが、手を抜かず計算するようにしましょう。
◎化学
出題頻度は低いですが、きちんとした毎日の積み重ね学習はしておきたい分野です。
◎生物
今年は、人体についての問題が非常に多く出ました。生物分野で確実に点を取るためには、きちんと名称を覚えていくことが必要です。たとえば、「肘と肩の間にある筋肉で、肘を曲げると膨らむところは何ですか?」に対して、「力こぶ」ではなく「上腕二頭筋」と答えられるように、正確な名称を覚えましょう。同様に、「ジャガイモがデンプンを作った事を確かめる薬品は?」、「よう素液」より「ヨウ素液」の表記の方が望ましいです。
◎地学
あまり出題されません。教科書を一通り見ておくだけでよいと思います。地学に時間を割くよりは、出題される可能性の高い、物理分野と生物分野をしっかりと学んでおきましょう。
≪活動検査≫
指定されたテーマに沿って、小集団で討論をしたり共同作業をする試験です。
「活動」とは、他の大学附属校でも同じですが、出来上がった作品やスポーツの勝敗で合否が決まるわけではありません。
他大学附属中学校の場合の採点基準は、
Ⅰ:積極的に行動に参加していたか。
Ⅱ:他の児童に対し、声掛けをし、人を動かしていたか
Ⅲ:イニシアチブが取れているか
でした。逆を言えば、たとえスポーツやミニゲームをしたときに負けたチームにいたとしても、ゲーム中にきちんと声を発していて、それが採点する人の耳に届いていれば、それで良いのです。また、共同作業で何かを作るときも同様です。参加していることをアピールすることと、グループ内でコミュニケーションをとり合って共同作業できることが大切です。